散策 14
軽く息を吐き、外を眺める。
まぁ、景色なんてほとんど見えないんだが。
肌寒いぐらいの気温。
多分、息は白い煙になってる事だろう。
それすらも。
部屋の灯りのおかげで、ぼんやり認識出来る程度。
すっかり日が落ちた。
夜風が気持ちいい時間帯だ。
これぞ賢者タイムって感じ。
何を考えるでもなく。
ただ、暗闇の先をぼーっと眺める。
おかしいな。
女将が部屋に入ってきた時はまだ日も高かったはずなんだけど。
いつの間にか真っ暗に。
あれからぶっ通しである。
獣っ娘に襲われて。
女将が行為の手伝いをするとか言い出して。
その時からずっと。
食事も取らず、もうヘトヘトだ。
体が悲鳴をあげている。
やっぱり、獣人の体力は凄いな。
噂には聞いていたが。
この国にはあんまりいないからね。
なんだかんだで初体験。
人とは根本的に性能が違う。
そう実感した。
疲れ知らずと言うか、本能強めと言いますか。
取り敢えずかなり激しかった。
本当に初めてだよねって何度確認しかけた事か。
ただでさえ1対2なのに。
ちょっと卑怯では?
いや、別に勝負事では無いのだけど。
何となく?
男としては負けたくない。
そんな気持ちがある。
まぁ、今回は奴隷それも初心者相手ではあるが。
早々にこちらから攻めるのは諦めた。
白旗を上げたとも言う。
いや、懸命な判断だったと思う。
いくらチートおのおかげで体が丈夫だとは言ってもね。
精神的な部分もあるから。
心の方が尽き果ててしまっては元も子もない。
初心者相手に途中で立たなくなるほど情けない事はないし。
最悪は回避できた。
我ながら、及第点ではあったのじゃなかろうか。
獣っ娘、確かに不慣れでこそあった。
初めてだし。
それは当然。
何度か別の意味での刺激が走った。
でも、積極的で献身的。
そんなとこが、良かったっていうか。
女将さんも、実に妖艶で。
そんな彼女に補助されながら行為をするというシチュエーション。
いや、もうね。
アブノーマルもいい所なんだけど。
更に興奮したというか。
お手本だなんて本番も出来たし。
何と言えばいいのか。
もはや言葉に出来ないほど淫らな空間だった。
3人での行為も久々だったしね。
ロマンはあるんだけど。
やっぱり疲れるし、お金もかかるから。
娼館ではあまりやらないのだ。
でも、たまにやるとやっぱり良い。
それに。
年齢差的に、擬似親子丼みたいな?
謎の背徳感があった。
ノアと嬢との行為?
あれは男2人に女1人なので別。
まぁ、猫は2人ではあるのだが。
今は一旦置いておく。
そんなこんなで、たっぷり搾り取られてしまった。
普段なら途中でギブってたはずだが。
息子がまだ行けるなんて言うから。
獣っ娘の体力も相まって、精力以上に持ってかれた感覚まである。
すっからかん。
心の方まで吸い取られてしまった。
視線を室内に戻す。
2人が横になって並んでいる。
スヤスヤと、寝息を立てて。
激しかったからな。
普段の疲れも溜まってるだろうし。
ぐっすりだ。
気持ちよさそう。
なんか、抱き合ってるし。
本当に親子みたい。
いや、裸で抱き合って寝たりはしないだろうけど。
何となくね。
行為中も女将が獣っ娘をリードしてたし。
ヤバい思い出したら息子が。
これ以上は命に関わる気がする。
おさまれ……
振り返ってみて。
ま、たっぷり搾り取られてしまったが。
総じて、最高だったな。
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