第25話 侵入者

「死なせない!」

 本条さんが手をかざし、治癒魔法の詠唱を唱える。

 僕の身体の痛みが和らいでいく。

「もう大丈夫だよ」

 僕が起き上がると、少し涙ぐんでいる本条さんと目が合う。

「よくも、泣かせたな!」

「な、何を!?」

 時速300キロメートルで動く僕。

 体当たりするだけで、かなりの衝撃だ。

 速度×かける質量がエネルギーになる。

 だから、今の僕を止める者などいない。

 銃弾よりも早く。そして軽やかに。

 機動性ももった僕に勝てるものなどいない。

 鍛え抜かれた筋肉を持ってすれば、こんなこと誰にでもできる。

 ラリアットを侵入者たちに加えていく。

「ば、ばかな! おれらはここに金のエン〇ルがあると聴いてきたのにっ!」

「ただ遊んで暮らしたいだけなにっ!」

「そんな理由で、学校のみんなを怖がらせるな――――――っ!!」

 僕はさらに加速していく。

 全方位に放つ手刀が侵入者を次々と気絶させていく。

「わたしだって――――っ!!」

 本条さんが本気を出して電撃魔法を周囲にばらまく。

「俺も援護する」

 杵元くんがスマホを操作し、ネット環境をクラッキングする。

 警備ロボットが侵入者を追い出していく。

「みんなすごい」

 そう言って犬飼さんは周囲にいた鳥(カク〇ム産)や青いトリ(ツイッ〇ー産)、リスなどを配下におき、侵入者を撃退していく――。

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