第24話 ある日の日常?

 昼下がりの学校にて。

 僕たちは四限目の授業を受けていた。

 空腹で授業の内容は入ってこない――そんなとき。

(12〇〇。作戦行動開始)

 小声でしゃべっている人がいる。

「外?」

 僕は怪訝に思い、外を見やる。

「やっぱり何かいるね」

 本条さんも眉根を寄せて外を見ている。

 さすが異世界帰り。

 杵元くんは鼻提灯を作っている。そんな彼を見つめる犬飼さん。

(行くぞ)

「はいよっ!」

 僕は窓ガラスを突き破ってきた男の顔面を殴る。

 後ろで本条さんが魔法を無詠唱で発現する。

 氷の刃が侵入者の身体を貫く。

「くっ……!」

 うめく侵入者。

 犬飼さんは杵元くんを連れて後退する。

 他の生徒のまとめ役として二人は機能している。

 廊下に出るが、そこにも侵入者がいた。

 じわじわと追い詰められていく。

「なんなんだよ。あんたら!」

 僕は怒気をはらんだ声を上げる。

「わたしだけじゃ……」

 本条さんの攻撃に迷いが生じる。

 クラスメイトが教室のロッカー側に集まる。

 鬼川先生が前に出る。

「何ごとですか!?」

「ほう。先生、この場で死んでもらう」

 男はアサルトライフルを構えて狙いを定める。

「やめろ――っ!」

 僕は先生の前に出る。

 発射された弾丸は僕の身体を貫く――。

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