第4話 バーニングバーガー

 晴れやかな青空の下、僕と本条さんは駅前にあるバーニングバーガーを訪れていた。

 クーポン券を使って80%オフは嬉しい。

 二人でバーニングバーガーを注文すると、二人がけの席に座る。

 ここで思ったのが、これってデートなのではないだろうか?

 僕は一気に緊張し、火が出るほど顔が熱くなる。

「どったの?」

 本条さんは気にした様子もなく、目の前のバーガーに心を奪われていた。

「食べていい? 食べていい!?」

 キラキラと目を輝かせる少女はこちらの顔を伺っている。

「う、うん。いいよ」

「わーい!」

 本条さんは子犬のようにバーガーに齧り付く。

 僕も一緒になってバーガーを食べる。

 おいしい。

 トマトの酸味、ハンバーグの肉汁、レタスのシャキシャキ感、ソースの甘塩っぱさが口いっぱいに広がる。

 この厚みのある味は他では出せないだろう。

「美味しいね!」

 弾けるような笑顔を見せる本条さん。

「絵になるなー」

「ん。なにかいった?」

「いや、なんでもないよ」

 苦笑を返すと僕はバーガーを食べ終える。

「あ。ソースついているよ?」

「え。どこ?」

 本条さんは身を乗り出し、僕の頬をひと舐め。

 身体中が熱くなる、この感じ。

 なんだろう。

「ソース、美味しい」

「え……」

 僕は今されたことが飲み込めずに混乱するだけだった。

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