第7話 初めての女友達?


「よし、全員揃ったな~。そんじゃ、準備体操から始めるぞ~。」


「い~ち、に~い・・・」


準備運動が終わり、次はストレッチをやるそうだ。


「うっし!次はストレッチをするぞ~。ペアを作ってくれ。」

すると皆がペアを組みだす。


一方僕は、

「えぇ…。ぺ、ペア?友達もいないのに…?」

どうしよう。思いきって声かけようかな。


「ねぇちょっと。」


(いや、でも。僕からはちょっと声掛けづらいしなぁ…)


「ねぇ。綾瀬あやせさん…だっけ?聞いてる?」


(いやいや。僕は元男だ。ここは勇気をだs「ねぇってば!」…!?)

肩を叩かれた僕は、びっくりして後ろを向く。


「っ…ひゃいっ!」

(か、噛んでしまった…)


「いや、さっきから声は掛けてるんだけど。」


「えっ?そ、そうなんですか?ごめんなさい。気づかなくて…。」


「別に構わないわよ。それより、ペア居ないんでしょ?良かったら組みましょ?」

と、目の前の女の子は手を差し出してきた。


「え!?いいんですか!?ほんとに!?ありがとうございます!」


お互い握手をし、ストレッチを始める。


「え、え~っと?お名前聞いてもいいですか?」


「入学式の日に教室で自己紹介したじゃない。…まさか、聞いてなかったの?」


「う。ご、ごめんなさい。緊張してて。聞いてませんでした。」


まったく。と言いながら、女の子が自己紹介をしてくれた。


「次はちゃんと覚えなさいね。」

「私は神崎朱音かんざきあかね。朱音でいいわよ。これからよろしくね。」


朱音あかねさん…。はい!よろしくお願いします!」


神崎朱音かんざきあかねさん。身長は168センチくらいで、顔つきは大人っぽい。赤髪でピアスもしている。


「それで?綾瀬あやせさんの自己紹介は?」

ストレッチを交代しながら答える。


「僕は綾瀬薫あやせかおるです。よ、呼び方はなんでも。これからよろしくお願いします。」

(自己紹介ってなんだか恥ずかしいな・・・)


「じゃあかおるって呼ぶわ。それでいい?」


「は、はい。大丈夫です。」

名前で呼ばれるのは初めてで、少しニヤけてしまう。


「ねぇちょっと。何ニヤけてるのよ。男子の前ではそんな顔しない方がいいわよ。」

と、少し忠告?されてしまった。

そんなひどい顔だったかな…。


「わ、分かりました。気を付けます…。」

そして、背中合わせになり、お互いを順番にのけ反らせてストレッチは終了となった。


「よ~し。皆ストレッチは十分にやったか?それじゃ、これから体力測定を行う。」

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