第2話
file one
ここは、、、どこ?
私は今、とても広い建物内にいる。
目を覚ますともうここにいた。
他にも人は20人くらい? いやもっといるのかもしれない。
みんな私と同じように目を覚ますとここにいたみたいだ。
ドッキリかなにかかと思ったが、どうやらそうではないみたいだ。
いつの間にかブレスレットらしきものと、チョーカーがつけられている。
さっきから外そうとしてるのだが、どうやってもはずれない。
逆に締め付けられる仕組みになっているみたいだ。
そういえばみんな同じ服装をしている。
そして、みな同じようにブレスレットとチョーカーをつけている。
いや、つけられているのほうがもしかしたら正しいのかもしれない。
周りの様子から見るに、出入り口はしまっていて窓も開かない。
ここから出る手段はないみたいだ。
このままここで閉じ込められたまま死ぬのかな、
もう少し生きたかったな。
許されるなら家族が欲しかった
そして愛情をもらってみたかった
もう少し親友と一緒にいたかったな
でも、人を殺した私にそんな我儘は許されないよね?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで?
どうして誰も助けてくれなかったの?
どうして誰も気づいてくれなかったの?
どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして?
私は、親から暴言を吐かれていた。
暴力はされてない。
だって証拠が残るから。
精神をこれでもかというほど削られた。
毎日、毎日、耐える日々。
親は、表の顔がいいから人の前では私を褒める。
いい子って言う。
でも、家に帰ったらね、、?
あの時もっとうまく言えたでしょ? とか
本当にだめな子ね? とか
逃げ道がないくらい責め立てられる。
思い出すのも辛いくらいだ
だからね、我慢の限界が来たんだ。
もう何も感じない
何も聞こえない
気づいたら、片手にナイフを持って
親に向かって振り下ろしてた
悲鳴ももう聞こえない
殺しても何も感じない
もう何も思わない――
そして私は、遠い町に逃げてきた。
もう死んでもいいや
そう思った
でもあなたと出会ってからかな?
私が、少しずつ変われたのは
真面目そうに見えるあなたは
関わってみると、意外とおっちょこちょいで
よく私に頼ってたっけ?
こんな私でも頼ってくれるんだって
少し生きる勇気が見つかった
でもこんな私と居るのは間違ってる
だから過去を話したんだよね
そしたらあなた一緒に泣いてくれたっけ
辛かったねって
悪くないからねって
その言葉は私が一番欲しかった言葉。
どんどん心にしみてくのが自分でも分かる
ありがとう――
思わず口に出していた。
そしたらあなたはそっと涙を拭ってくれて
どういたしまして――
っていってくれたんだ
もしここで死ぬなら、もう一度あなたにお礼を言いたかったな
私が涙ぐんでいると突然天井から人が降ってきた
その人はきれいに空中で一回転して地面に降りたんだ
まるで天使のように。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます