第2話 脂肌は辛いよ

僕が薄毛になる気がしたもう一つの出来事は、大学入学した直後のことです。


もともと希望していた大学に全滅し、妥協で入った適当に入った大学に失望、自分に対しても失望していた時期です。


高校生の時に抱えていた大きなストレスは、軽減されることなく、大きくなる一方でした。


他方、大学生になって、久しぶりに出会うきれいな女性たちに囲まれ、ワクワク感は増していました。


そして一目惚れするほど好きな女性もできたものの、勇気が出ずに仲良くなれず、結果として僕に好意を示してくれた興味のないギャルともヤンキーともとれる見た目の女性と肉体関係を築く寸前までいってしまうということも、ピュアだった僕にとってはストレスだったのです。


そのためだと思います。


これまで経験したことがないくらい身体が脂でギトギトしたのです。


あまりにも気持ち悪くて、講義と講義の合間になんども石鹸で洗顔したものです。


これはおかしい・・・そう思って脂質を避け、サラダ生活を始めたものの、一向に脂が収まる気配がなく、ある時これはストレスによるものだと気づきました。


当然、脂は毛穴に詰まれば髪の毛に悪影響を及ぼしますので、さらに薄毛を懸念するようになったのです。


加えて、私は頭の形が悪く、いつも気にしています。


この頭の形の悪さが血行に悪影響を及ぼすものなら、薄毛になるのは不可避だと感じていたのです。


そしてこの頃、ようやく少しずつ抜毛する癖を直していくようになりました。


しかし、にも関わらず、シャワー室や床に落ちる髪の毛の量は減りませんでした。

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