第5話 滅亡


星空が俺を好きだと言った。

それから俺は星空を見る。

星空は俺を見ながら笑みを浮かべて横になっていた。

俺はその姿を見ながら赤くなりつつ寝る。

そして翌日になった。


学校に行く時間となる。

俺達はいそいそと昨晩の恥ずかしい状態を忘れようと動きそれから星空の家を出た。

浩紀さんと美奈穂さんと一星ちゃんにお礼を言ってから、だ。

泊めてもらったお礼を。

それからゆっくり歩き出す。


「...き、昨日の事は本当か」


そう聞いてしまった。

すると星空は「うん」と笑顔で俺を見てくる。

俺はその姿に真っ赤になりながら横を見る。

そんな馬鹿な事が。


「...鈍感だね。優くんって」

「...鈍感さは昔から治らないからな」

「だけどそういうのも大好きだよ」


話しながら曲がり角を曲がった時。

「優!」と声がした。

俺は「...」と思いながら無視をして歩く。

だがその人物は切羽詰まった様な感じで「優!!!!!」と言ってきた。


「待って待って!何で無視するの」


そこにはビッチが居た。

俺はその姿に「...弓」と呟く。

その人物の名前は有山弓(ありやまゆみ)という。

見下す様に俺は弓を見る。

動揺する弓。


「な、ど、どうしたの」

「...優くん。もしかしてこの人」

「...お前のお陰で自殺どころか死ぬ寸前だったよ。弓」

「は、え?」

「...まあもう良いけど。...俺さ。お前が嫌いなんだ。弓」

「は?!か、彼女に酷くない!?っていうかその人誰!」


「誰と言われたら俺の彼女」と平然と俺は告げる。

すると「は、はあ!?」と有山弓は動揺した。

それから「浮気じゃない!」と言ってくる。

怒ってきた。

コイツアホか。


「お前が浮気したから浮気した」

「...え...」

「お前自身が何をしたか胸に手を添えて考えろ」

「...ま、待って」


そして手を差し伸ばしてくる弓。

その手を払ったのは俺じゃなかった。

星空だった。

眉を顰める星空。

それから「私の優くんに触るな」と言い放つ。


「...私の優くん!?馬鹿じゃないの!アンタ誰!本当に誰!!!!!」

「野外で他の男と性行為をしていたお前に答える義理は無い」

「...!...え...ま、待って。それは...」

「お前の様なゴミ屑は地に落ちたらどうだ。そもそもお前の悪行は昔から凄かったよな。女子を仲間外れにしたり。更生するかと思った俺が馬鹿だったよ」

「...ゆ、優...違うの。それは...そ、それは...」

「何が違うか答えれるか?」

「み、見ていたのは失礼だと思う!性行為している姿を!!!!!」


この場で開き直るとは流石屑。

思いながら俺は「行こう。星空。もう良い。コイツは話しても無駄だ」と言った。

それから歩き出す。

その姿に弓は「待って!お願い!弁明させて!!!!!」と言う。

俺は「無いよ」と答えながら歩き出す。


「あ、貴方だって浮気したでしょ!この女と!」

「見苦しいんだが。...あくまでお前のせいだと言っているだろ」

「...家に居なかったのは...この女と一緒に...」

「ああ。家まで行ったんだな。丁度良かったよ。外に出てて」

「...最低...」

「訳が分からないな。...お前の方が最低だろ」


何を言っているんだコイツは。

そう思いながら俺は弓の手を払う。

それから「じゃあそういう事だから。俺は...星空と一緒に居るから。もう関わって来るな」と言う。

弓は青ざめながら「弁明の機会も与えないとか最低だね!!!!!」と逆上する。

馬鹿すぎて話にならない。


「俺は散々お前に弁明の機会をやった。だけどお前が全てを打ち砕いた。残念ながらお前が悪い。じゃあな。遅刻する」

「...酷い...」

「何が酷いのか説明してくれますか」


そう星空が言い放った。

それからイライラした様な感じで弓を見る星空。

その顔はいつになく冷徹だった。

俺は「!」と思いながら星空を見る。

星空は俺を見てから弓をまた冷たく見る。


「...貴方の事は絶対に許せないです。...何故なら貴方は私の大切な彼を裏切った。その事は...どれだけ償っても覆りません」

「く、覆らないのは分かる。だけど1回の過ち...」

「...汚らわしい」

「...わ、私の彼氏を奪ったアンタなんかに言われたくない!」

「お前が言うな」


俺はそう言いながらそのまま星空と一緒に歩いて行った。

弓は「待って!お願い!待って!!!!!」と言ったが見捨てて行った。

それから星空と別れて...高校に登校する。

すると「よお」と挨拶が来た。


「日向」

「昨日ぶりだな。元気か」


昨日ぶりって。

梛野日向(なぎのひなた)。

コイツの名前だが。

サッカー部に入っている俺の親友だ。

頭を坊主にしている生真面目な人間である。


「大丈夫?優。何か辛そうに見えるけど」


ヒョコッと出て来たのは大和渚(やまとなぎさ)。

とても可愛い女子である。

日向の彼女。

俺はその渚に「ああ。まあ彼女がな」と言った。


「...?...彼女がどうかしたか。また問題か?」

「浮気した」

「...マジかよ」

「外道とは思ったがまさかの外道っぷりだ」

「汚らわしいな」


「それでそのアホはどうしたんだ」と日向は言ってくる。

俺は「捨てた。んで何だか知らないけど昔の幼馴染に逢った」と告げながら教室にやって来る。

渚が「...最低だね。有山も大概。...反省も無しなんだね」と言い放つ。


「...ん?でも昔の幼馴染って?」

「ああ。...昔の一緒に居たとても可愛い女子なんだ」

「そうか。...今度紹介してくれよ」

「...ああ。必ず」


そう言いながら俺は笑みを浮かべる日向と渚を見る。

俺はその顔を見ながら少しだけ落ち着きを取り戻しそのまま椅子に腰掛けた。

それから勉強を受けていると...星空からメッセージが入った。

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