第3話 ダイナミック風呂


何を嘘を言っているんだ。

そう思いながら俺は唖然としながら星空を見る。

星空は汗をかいて動揺している。

いや。そうなるぐらいなら嘘を吐くなよ。

何で嘘を吐いた。


そう思いながら俺はお風呂を借りて入っていた。

夕方だから入ってらっしゃいという事で、だ。

俺はゆっくり...とは入れなかった。

そりゃそうだろうな。

彼女が浮気したのだから...衝撃であり。

そして死のうとしたんだから。


「お邪魔しまーす...」


俺はぼんやり考えながら1分ぐらいしてから顔を横...はぁ!!!!?

愕然としながらその人物を見る。

星空がビキニ姿でそこに居た...はぁ!?

はぁ!??!?


「ひ、久しぶりだね。こうして一緒にお風呂に入るの...」

「お、お前馬鹿か!何をしているんだ!!!!?お前の親が居るのに!?」

「お、お父さんもお母さんもビキニなら特には止めなかった」

「だ、だからと言って入って来るな!?」

「ま、まあビキニだし」

「だけどプールじゃねぇよ!!!!?」


真っ赤になりながら俺は下半身を隠す仕草をする。

そして後ろを向いた。

すると「背中を擦るよ」と言ってくる。

俺は「い、いや。良い。もう上がる」と言う。


「...その状態で?」

「知っていたなお前?!」

「そ、そりゃそうでしょ。まさか女の子に下半身見せる気?」

「...ぐうう...」

「バスタオル持って来た。はい。...じゃあ座って」


無茶苦茶だ。

というかバスタオル持って来たならそれで逃走しよう。

そう思ったのだが。

星空は直ぐにお風呂の鍵を閉めた。


「...脱走防止」

「き、貴様!?」

「わ、私は背中を擦るって言ったからね」

「ば、馬鹿野郎!」


「良いから背中を擦らせなさい」と星空はタオルを持った。

それからバスタオルを巻いた俺を無理矢理、椅子に座らせる。

俺は真っ赤になりながら「少しだけだぞ」と言う。

星空は「うん」と言いながらそのまま背中...う、あ!


「うごぉお...」

「え?どうしたの?」

「背中だけ擦ったらもう止めてくれ」

「...???」


下半身が触れられた様に反応した。

背中を触られただけなんだが。

そう思いながら俺は優しく擦られる背中を感じながら。

というかいつも強く擦っているからあまりにもむず痒い!


「どうでしょう」

「...そ、そうだな。よし。上がってくれ星空」

「うん。...じゃあ次は私の番だね」

「...」

「...え?どうしたの?」


「待て。私の番とは?」と聞いてみる。

すると星空は何を思ったか。

自分のビキニを外す...オイぃ!!!!?

俺は大慌てでそっぽを見た。


「なに、何をしている!!!!!」

「何って。ここはお風呂。...せ、背中ぐらい擦ってよ」

「無茶言うな!」

「へ、へえ?女の子にここまでさせて逃げるの?」

「...ぬぅぬう」


もうやけくそだ。

そう思いながら座った星空の華奢な背中を擦る。

ボキッと折れてしまいそうなぐらい華奢。

そしてすべすべで美しい。

クソ!


「...う、ううん...」

「変な声を上げるなぁ...!!!!!」

「え?」

「無意識かよ...」


これマズい。

そう思いながら俺は一生懸命に擦る。

すると...星空が「あの」と声を上げた。

俺は「?...何だよ」と聞いてみる。

星空はくるっと振り返る。


「...その。...えっと」

「...え?」

「さっきから硬いのが当たっている...」

「...」

「...え、えっち」

「...俺のせいだけど半分はお前のせいだからマジにもう上がってくれ」


そして星空は頷いて直ぐに上がった。

それから俺は風呂の中で頭を抱えて悶えていた。

星空が上がったのを数分間見計らって俺は上がった。

そうしてからリビングに向かう。

恥ずかしい!



あ、あの硬い感触って...。

そう思いながら私はボッと火が点いたように真っ赤になる。

そしてビキニを外して着替えた。


わ、私が悪いけど。

だけど私でそ、その。

ああなるっていうのは。


「...」


私は真っ赤になったまま目をグルグル回す。

というか私で興奮していたの?

そう思いながら私は自室で悶える。

もう一緒に入れない。


「...お、男の子ってみんなこんななの?」


思いながら私は頭を抱える。

それから胸に手を添える。

いけない。

滅茶苦茶に高鳴っている。


「ば、馬鹿野郎だな。私。あ、あんな...」


そう思いながら私はパチンと両頬を叩く。

それから「うん。...忘れよう」と思いながら立ち上がる。

だけどその。

よく考えたら私で...。


「ま、まだワンチャンあるかな」


私は考えながら自室から出る。

それから階段を降りて行くとトイレから出て来た優くんと遭遇した。

あまりにビックリして身体が固まる。

優くんも「...っ」という感じで真っ赤になっていた。


「...も、もうあんな真似はするな。一緒に風呂は無理がある」

「そ、そうですね、うん」


そんな感じで優くんはリビングに入った。

先程の事が親にバレるのは非常にマズいかとそう思う。

だから胸に秘めて...よし。

そう思いながら私は部屋に入った。

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