第8話 学校七不思議
「その話僕も混ぜてよ、」
ドアを開けて屋上へやってきたのはあっきーだった。
「あ、」
私はあっきーといいかけたとこで口を塞ぐ、瑞稀のこと忘れるとこだった。
「転校生じゃん、さっきまで一緒にいた子達は?」
「逃げてきちゃった、それより七不思議について教えてよ!僕そういうの好きなんだ、」
そのままさりげなく隣に座るあっきー、本当に好きなのかな?
「まぁいいや。えっと学校七不思議一つ目、」
このまま続けるんだ…
「夜に鳴り響くピアノ、学校を警備していた人がピアノの音に気づいて音楽室に向かったけどそこには誰もいなくて気づいたらピアノの音も消えていたんだって。」
私は怖くて少し青ざめるとあっきーは平気そうに質問した。
「その警備員って生きてるの?」
「どんな質問!?」
私が声を上げると瑞稀が驚いたように言う。
「先生方にピアノを報告した2日後くらいに亡くなったんだって、怖いよね〜。」
「ね〜、」
私はそんな話を楽しそうに話すこの二人が一番怖いと思う、1番目以外は時間がなかったので聞けなかったがそれだけでもものすごく怖くて私は午後の授業が頭に入ってこなかった。
「そういえば警備員みんな辞めちゃったんだって、だから今日の夜は学校に誰もいないの。まぁ見回りの先生くらいいるかもしれないけど。」
「へー、」
しれっとお昼ご飯を一緒に食べてるあっきー、
「だからさ、今日みんなで学校七不思議全部確認しに行かない?」
「え、そんなの危ないよ…」
「いいね、」
私はあっきーの言葉を聞いて横に勢い良く振り向いた、彼はこっちを向いてウィンクする。
「け、けど危ないし…それに見つかったら…」
「大丈夫、大丈夫、最悪うちの父親が揉み消してくれるよ!」
瑞稀の家の父親は学校の関係者でもあるからワンチャン揉み消せるのかもしれないけど…それでもなぁ、
「本当にお、オバケとかいたらどうするの?」
恐る恐る聞くと楽しそうに瑞稀が言う、
「それを確認しに行くんじゃん!まじでお化けいたら写真撮ろう、」
私はもう何を言っても意味がないと気づき諦める、
「じゃあグルチャ作ろう?そういえば転校生、」
「ん?何?」
「あんた名前何?」
え、知らずに会話してたの…?嘘でしょ?
「彰人だよ、君は早乙女さんでしょ?」
「うん、早乙女 瑞稀。呼び捨てでいいし下の名前で呼んで、苗字あんま好きじゃないから。」
「オッケー。よろしく、瑞稀。」
「こっちは田中 美希ね、」
「うん、知ってる。」
あっきーが言うと瑞稀が疑問そうに言う。
「私だけ?知られてなかったの?」
「クラスの子はみんな最初に名乗るんだもん。」
そういえば瑞稀って私が初めて出会った時も名乗らなかったな。
「じゃあ、よろしく!」
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