第7話 転校生

私は今日久しぶりに学校に来ていた。いや、3日ぶり?

「美希!屋上に行くよ!」

クラスに入ってすぐ私に声をかけてきたのは瑞稀だった、明るい茶髪をショートレイヤーにしてる彼女はいつ見てもかっこいい顔立ちをしている。私は引っ張られて屋上へ行く、うちの学校の屋上はほとんど人が来ないので二人っきりになるには適してるのだった。

「で?あの電話はどう言うこと!?」

実は瑞稀だけにはお父さんが亡くなったことを言っておいたのだ、彼女は幼稚園からの付き合いで私の唯一の相談相手と言っても過言ではない。私は家に帰ってたらお父さんが亡くなってたこと、アパートを引っ越したこと、探偵関連のこと以外全てを話した。

「そっか、そんなことが…で?今どこに住んでるの?」

「あ、えっと、親戚の家に。」

「親戚いるの?」

「う、え、あっ!そろそろ戻らないとだよ!」

無理やり話を変えてクラスへ戻るとみんな一つの話題で持ち切りだった。

「転校生だって!」

「男の子だってよ♡」

「イケメンだといいなぁ、」

へぇ、転校生か。この時期に珍しいな…チャイムがなると同時に先生が入ってくる、胸までの茶髪が目立つ綺麗な女教師だ。私は後ろについてきてる転校生であろう男の子を見て驚く。

「西尾 彰人です、よろしくお願いします。」

周りからキャアだのかっこいいだの高い声が聞こえる、しまいにはアイドルみたいだとか。まぁ確かに金髪で…ミディアムセンターパート(?)みたいな髪型してる彼はアイドルっぽいのかもしれない、周りのイケメンだって声に何故か対抗心が芽生える。私だってあれくらい顔整ってるし!なんて言う心の声が聞こえたのかのように私に微笑む瑞稀、彼女は私の右斜め前の席に座ってる。ちなみに私は一番左後ろ…窓際の席に座ってる。隣には誰も座ってなかったのだが…

「じゃあ田中さんの隣に座ってくれる?田中さん、手を挙げて。」

私は少し控えめに手を上げると隣にあっきーが座り私に言う。

「よろしくね!」


放課後やはりあっきーは目立っていた、今も人たかりができている。探偵なのに目立っていいのかな?

「美希、今日お弁当?」

「うんん、購買行かなきゃ。」

「そう言うと思って、はい。うちの賄いさんが作ったお弁当!」

「いいの!?」

瑞稀の家は賄いさんを雇っていてものすごく美味しいのだ、私はお言葉に甘えてお弁当をもらって二人で屋上へ行く。

「しっかし転校生めっちゃ人気者だね、この学校では金髪とか髪染めてる子少なくもないのに。」

「そうだね…」

「美希、何か隠してる?」

やばい、瑞稀って昔から無駄に感がいいんだよな…

「まあいいや、そういえばうちの学校の七不思議知ってる?」

「え、あるの?」

私は正直オバケとか苦手だしあまり知らないのだが、瑞稀は噂話好きだからな…

「七不思議ひとつ目、」

「その話僕も混ぜてよ、」

誰かが屋上へやってきた。

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