第13話 二次試験
上からすごい魔力の魔物が降ってきた、天井を壊してやってきたようで埃が舞ってよく見えない。
「ごめん、ごめん、驚かせちゃったね。」
魔物が喋った…?
驚くとどうやら魔物ではなく人間のようだった。顔を覚えようと目を合わせるとそこには銀髪オールバックの青年がいた、垂れ目が印象的だ。
「ルカ!?大丈夫か!?」
「うん、平気。」
私はアロと目を合わせず、構えるのをやめずにそう言う。
「自己紹介が遅れた、俺は琥珀!よろしくな!」
私はいまだに構えるのをやめずに名乗る。
「ルカ…」
名乗ると同時くらいにアロたちが私の元へくる、なぜかアロとロアがすごく威嚇してるが…
「ごめん、ごめん、じゃあお互い頑張ろうね。」
笑って琥珀さんは最深部に入ってく、すると琥珀さんが開けた天井の穴から何十人もの試験出場者がやってくる。
「やった!」
「最深部だ!」
そう言ってみんな最深部に入っていく、私たちも入って試験管に魔物を倒した証拠を提出する。
かなり受かったと思ったのだが天井からやってきた人たちの半分くらいは魔物を倒してなかったので失格、結果合格したのは…100人くらい…?そこそこいるな。
合格者は魔物の証拠と引き換えに魔力を込めると光るブレスレットをもらった。白色に光る、綺麗だな…
「ではこれから第二次試験会場へ向かいます、」
メガネさんが喋り出す、この人試験管だったんだ…
「ルカ、ちょっと話がある。」
「?」
声をかけてきたのはアロとロアだった。
「では、第二次試験内容を説明します。」
第二次試験会場はどうやら海でやるようだった。
「この試験では、チームの連携を見るために五人チームになってもらいます。もちろんチームはこちらで決めさせてもらいます、
ブレスレットに魔力を込めてみてください。同じ色の人と集まってもらいます、
ちょうど五人チームが2、30個できるはずです。」
私とアロは白色か、ロアと離れちゃうな…
「合格条件は、明日の朝7時までにチーム全員がブレスレットを二つ以上持っていることです。
つまり最終的にチーム全体で最低10個持っている必要があります。」
つまり他のチームから奪えということか、これってメンバーの固有魔法によって難易度が変わるんじゃ…
「では、チームに分かれてください。」
私たちは同じ色のブレスレットを身につけている人を探す。あ、いた。
「君たちか、よろしくな!」
どうやら私たち白色チームのメンバーは私、アロ、ミア琥珀さん、そして私たちよりも先に最深部に到達していた緑色の髪の…
「俺様はロンだ。」
サラサラな緑色の髪で片目が隠れてる、まるで中二病…
「俺琥珀!」
「アロ…」
「ミアです…」
「ルカ、」
なんだかミアが緊張してるのかぎこちなく見えるが…こういう時は声をかけるべきなのか?
「ルカ…さん、」
声をかけるか悩んでいると相手の方から話しかけてくれた。
「?」
「あの、ルカさんって、何歳ですか…?」
「7、」
すると少し嬉しそうにミアが言った。
「本当ですか?私も7歳で、同じですね!」
「同い年だし敬語使わなくていいよ、私も使わない。」
「…私?」
あぁ、また男と勘違いされているのか。
「私女だよ、」
そう言ったらミアは目を輝かせて喋り始めた。
「本当!?私一人だけ女だと思ってたから不安だったの。良かった、よろしくね!」
「よろしく、」
なんて会話をしているのは私たちだけで、他三人はピリピリしていた。
琥珀さんは仲良くしようとしてるが、他二人は馴れ合う気はないと言ったところだ。
「うちのチーム、大丈夫かな?」
ミアの呆れた感じの言葉を聞いて私もため息をつく、
大丈夫じゃないと困るんだけど…
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