第12話 最深部
「ねぇ、君達。ちょっと協力してくれない?」
私たちに声をかけたのは一昨日もいたらしい黒髪ポニーテールの女の人と、黒髪ツインテールの女の子がいたのだ。
「私はマリア、こっちは妹のミア。あなたたちの名前は?」
ポニーテールの女性が言う、二人ともにっこりしてこっちを見る。
「私はローザだ、」
「ロアです、」
「アロだ。」
「…ルカです。」
私たちが名乗ると頷いて本題に入る。
「では早速だが、この大きな門は最新部に繋がっている。」
「!」
「しかし、ここの五つの道にあるボタンを同時に押さなければこの門は開かない。」
なるほど、私は右にある大きな門を見た後、反対側にある五つの道を見る。だから私たちや人が来るのを待っていたのか。
「そこで提案なんだが、一人がここに残ってボタンを同時に押すための掛け声などをしてもらいたい。そこまで深くはないから叫べば余裕で聞こえるだろう、」
叫ばなきゃいけないのか…正直ボタンを同時に押せる自信がなくて残る役が良かったのだが、叫ぶのは嫌なので私はボタン押しにいく側だな。
「残りはボタンを押す。どう?協力してくれる?」
「もちろんだ。では、私はこの道を行くとしよう。」
ローザさんが一番真ん中の道を選ぶ、するとミアが一個左の道を。
「私はここで。」
「私はその左を、」
マリアさんが一番左の道を選ぶとロアとアロが右二つの道を選んだ、
あれ?私は?
「じゃあルカ、任せたぞ!」
「え、私もボタンを押すのが…」
言い終える前に奥に進む人たち、なんでそうなるのかな?
数十秒した頃、ローザさんの道からボタンの元へついたという声がした。
それにつられるように全ての場所から準備オッケーの声が来る、よし!
「3、2、1、で…」
できるだけ大きな声で喋ると門が開いた、え?
「ナイスな掛け声だったぞ?」
「協力ありがとう、」
少し聞き取りにくい声が耳に届く、本当は“3、2、1、でボタンを押してね”って言おうとしたのだけど…
言わないでおこう。
最深部を覗くとすでにゴールした人たちがくつろいでた、えっと…8人か、特に目立つのがあの緑色の髪の男性と水色の髪の女性。後眼鏡をかけた黒髪ハーフアップの男性くらいか、メガネさんと名付けよう。
メガネさんと目が合った時、上からすごい魔力の魔物が降ってきた、天井を壊してやってきたようで埃が舞ってよく見えない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます