第10話 右のルート
「だいぶ人数減ったな、見た感じ一番右のルートに誰も行ってないからそこから行こう。」
数分待っているとダンジョンに入る者も、家へと帰る者に分かれた。
「ふむ!私もお前たちについていくとしよう!」
「え、本当に一番右を通るの?」
私は心配して言う。だってその入り口だけ地面や壁、天井にまで赤茶色い何かの跡があった。しかも地面の跡は人型なのだ、みんなに釣られて中に入ってしまったが…
「鼻がもげる…!」
生臭いあまりに鼻を塞ぐ、楽しそうに喋ってるみんなを見て思う。私がおかしいのかな?いや。誰もこの道を入ってないってことは、こいつらがおかしいんだ…
「ダンジョンだからいろんな罠がある、気をつけろよ!特にそこの坊主二人!」
暇になってしまいあっち向いてホイを遊び始めた私とアロに指を指すローザさん、なんて言った?最後の“坊主二人!“しか聞き取れなかった…
「特にこのダンジョンを上級ダンジョン、気を引き締めて…ん?何か踏んだか?」
「危ない!」
私は上から降ってきた槍のやまを見て叫ぶ、が必要はなかったようだ。
「ウィンド」
ローザさんが上に手を向けてそういうと風が噴き出て槍を避けた。
「風魔法か、便利ですね。」
ロアがローザさんに言う、確かにこれがあったら掃除が楽そうだな…そのままダンジョンの奥深くまで進んでいく。
「そこの罠に気をつけろよ、」
「あ、絶対押すなって書いてあるボタン。ちょっと押してくる。」
「「ダメに決まってるだろう!」」
「ここは行き止まりか、だったらこっちに…」
なんて会話をしながら順調に進んでた頃、罠だらけの道にとうとう魔物が出現した…のだがローザさんがあっさり倒してしまった。
「エアースラッシュ!!」
「牙を抜いていこう、それらも証拠になると言ってた。」
風の魔法で綺麗に牙をカットしていくローザさん、本当に便利だな…何て気を抜いてると後ろから何かが飛びかかってきた、前を向いてた私だが練習した魔力探知ですぐ気づく。だからって避けれるわけではないのだ。私は後ろを向いて顔を腕で隠した。
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