第40話 新しい課題
「にははは!!それで逃げ帰っちゃったんだ?ここでは数人くらい
しか知らないだろうけども、ウチは丁度あの人格が出てきた頃に
知り合ったからね。言った方が良かったかな?」
そこまで知ってたなら言っておいて欲しかった、というのは最早
言い訳にしかならない。だけど、逃げ帰ったのは事実なのでぐうの音も出ない。
あの柔和な笑顔がスッと消えて真顔がじっとこちらを睨んでいる。
ギャップが強すぎて直視出来なかったのもあるが、恐怖の感情を抱いたのは
確かだった。あんな癖の強い役員達を、統率出来る理由が分かった気がする。
「それでも…、私はあの生徒会長を下して新しい生徒会を作らなきゃ。
裏工作が通るというのは分かりました。どうしたものでしょう?」
「ウチに頼む?無理だよ。これでも三年、来期はもういないからね。
皆機械の扱いは慣れないだろうし、この機器類も撤収かなあ。」
このカメラなどは使える。弱みを握るには欠かせないし、他の候補者の
素性を探る時にも重宝するかも。でも、取り扱いに長けた人がいなくちゃ。
「じゃあ、そういう人を委員会に入れればいいんじゃ?」
我ながらいいアイデアが閃いた。しかし、そう簡単に見つかるような
人材ではない。この課題は優先事項として憶えておこう。
期待は出来ないが、念のため二人にも共有して探してもらおうと
メッセージアプリにしっかりと宣伝しておいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます