第22話 委員長はかく語りき

 自己紹介は要らない、と言われるかのように自分の詳細を見せられる。

大体合っている。…スリーサイズとかは、どこから漏れるんだろう?

「ウチが特に気になるのは…京音々!キミだよ。」

「ア…アタシ!?確かに特別な経歴なんだろうけども…。」

ネネが珍しく挙動不審だ。全部を見透かされているからか、別の理由なのか。

「ウチはね…、アイドル時代のキミのファンだったんだよ!」

とても意外だった。私が知らないので、地下アイドルとか、研究生のような

駆け出しかとばかり思っていたから。委員長が続けざまに喋った。

 「アイドルユニット『カグヤ』の音々。通称『ネネ姫』!カワイイ系の相方

明知愛あけちあいと、クール系の京音々の絶妙なバランス!ファンサが多いから、などの

諸々の理由からアイ姫の方を選ぶファンは多かったけど、ウチは面食い寄り

だったからさ!13歳からは出ないそのミステリアス感とかももう最高で!

1stライブはしっかりと最前で見せて貰ったよ!まさかこの学園に来るとは

夢にも思って無くてねえ。何回もリーク元に確認しちゃった!」

多分これ…、『ドルヲタ』ってやつだったり?でも、好印象な様で丁度良かった。

後から分かった事実ではあったけど、顔が良いのを連れていれば、

大体こちらにも得があることが多かったりする。

約一名、嫉妬しっとの眼差しを向けているのを、

私は見ない振りして委員長の話を聞いていた。

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