第23話 入会、そして

 これ以上はキリが無い。本題へ入るように圧をかけた。

「森岡先輩。それで、私達を委員会へ入れて貰えますか?」

「いいとも!しかし、この学校は広いからキミ達の端末に現在地も示せる

地図アプリを送っておいたよ。メアドとかは気にしないで!」

もうスマホがハッキングされても驚かない。そんな所まで感覚が麻痺していた。

「風紀委員会と言っても、主な仕事は生徒会に握られているの。

ウチらがやるのは、見えない所や、カメラで見た所の怪しい行動に

目を光らせておくこと。こんな自由な場所でも、何でもアリって訳じゃ

ないからね。まずはメイド、もとい絵里衣の案内で軽く覚えてね!」

業務内容がイマイチ掴めないが、入る以上はしっかりとやらなくては。

「…同担拒否だから、あの委員長ちょっと嫌なんだけど。」

「はいはい、行くよ。もう入っちゃったことなんだから!」

二人は若干やる気は無さそうだが、私が手綱を握っている以上、逃げられない。

 よく見渡してみると、至る所にカメラが設置されている。よく見なければ

気付かないくらいの死角や、隙間とかにあったりもした。しかし、あの

生徒会室の周りだけは、いくら設置しても翌日には無くなったり

壊されていたりするそうで、上手く情報を集められないらしい。

この周辺にはそんなに来ないのか。そう思っていた矢先、廊下で

因縁の生徒会全員のパーティに出会ってしまった。

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