第18話 突撃!委員会棟

 ついに部活動解禁の日。校内外では運動部文化部関係なく、

アピール合戦が繰り広げられている。しかし、私達が用があるのは別のとこ。

校内の広々とした敷地内には、校舎や寮、部室棟の他に独立して

委員会棟が設置されている。これもネネから聞いた話のひとつ。

 生徒会長への一番の近道は、何と言っても生徒会に入ること。

生徒会執行部から選ばれた人が次の候補となったりするのが普通。

だけど、この学校で『普通』は通じない。それに、あの一件でもう

顔は割れている。何の考えも無く執行部に入っても、あの役員達の

事だから、使い潰されるか、いびりまくられるかのどちらか。

その道がほぼ閉ざされている以上、『生徒会に入る上で信用度が

高い肩書き』を持った方が良い。迷わず委員会棟へ歩を進めた。

 「こんな自由なとこでも、お堅いのがあったりするのね。」

「わたしは、お姉ちゃんと一緒なら何処でも!」

「二人もよく探して…。あ、あったあった。」狙いの一つである

『選挙管理委員会』の会室の前に来た。ノックに応えて、

笑顔の明るい先輩が出てきた。私はすかさず、

「生徒会に関する事に携わりたいので、入会したいのですが…。」

その言葉を言い終える前のタイミングで扉をピシャリと閉められた。

「…あれ?」三人で首を仲良くかしげた。その後も、目当ての委員会を

当たってみたが、どこも『生徒会』の単語で厄介払いされてしまう。

生徒会狙いの私に関わるのが嫌なのか、生徒会自体がおそれられているのか。

どちらにしても、この委員会棟もなかなか見所はなかった。

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