第11話 第一協力者
「何でもって…。そんな、高校生なのに?」耳を疑った。
普通の規模ではないこの学校の全てを好きにして良いなんて、馬鹿げてる。
「まさか、学校の資料だけ見てここに入学した感じ?あんなこと
言っておいて、そこら辺のことは知らないんだ?」
実際そうだから言い返せない。ネームバリューと自分の目的のために
ここに来ただけ。先生方、及び理事長は何を考えているんだか。
「ここ、制服って支給されるだけで、後はどうぞご自由にってスタイル。
真面目に着てるの、ホントに少ないよ?アンタ含めて。」
「海香!私の名前!」『アンタ』呼ばわりされてちょっと腹が立ったのと、
知らない情報でマウントを取られている気がしたから、余計に。
「それが何?私の目指す所は変わらない!ちょっとしたおまけが
付いただけじゃん!そこが目的の奴らなんかに、負けられない!」
「…そう。悪かったね。」意外。あっさり引けるんだ。
小言を言ってきたにしては随分と冷静じゃん。と、思っていると、
そいつは私の前に立って手を伸ばしてきた。
「なかなか面白いじゃん、海香。アタシは
私への評価が『面白い』なんて、どうかしてる。だけど、この目の前の
顔が良いやつは、私と仲良くしたがっている。後々役員を決めるためにも、
まずはこの学年で増やした方が良さそうだ。『使えるやつ』を。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます