第6話 星に焦がれし四人

 「北見さん、だっけ?ごめんね。いつもこんな感じなの。

ほら伊予いよ、今くらいは離れて。後で…ね?」

「むぅ、分かりました…。必ずですよ?」

「ホントやめて。帰るよ?」

「まあまあ和歌わか。会長も居ないし、皆で見てあげましょう?」

…仲は良さそう。『仲が良い』で片付けていいのか分からないけど。

 この四人が生徒会長を支える役員達。

ギャルは副会長の神川綾奈かみかわあやな。生徒会長とは幼馴染おさななじみだそうだ。

くっ付いているぱっつんは庶務の水無月伊予みなつきいよ。副会長とは恋仲らしい。

ゲーム機と睨めっこしているのは会計の深山和歌みやまわか。これでも成績上位者だとか。

そしてゴスロリを着ている書記の千田双葉せんだふたば。まとめ役…みたいな?

思っちゃいたけど、とってもキャラ濃くない?マンガから出てきたの?

 まあ、先輩だし?いずれ私が生徒会長になったら、もしかしたら

役員を担ってくれるかも。こびを売っておいても損は無いかな。

 「それで、北見さん。まだ一日も経っていないのに、この生徒会室に

来た理由は何?まさかクラスメイトと馴染めなくて…なんて。」

「いえそんな、全然!」…今日そんなに喋ってないような気はするけど。

「中学で生徒会、そして生徒会長に就任して、色々経験してきました!

その活動が、とても楽しかったんです。何よりその行動が、生徒みんなの

笑顔になっていくのもまた、やり甲斐が出てきて!この学校でも将来的には

生徒会長として…」と言ったその時、全員が私の方を向いた。

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