第5話 生徒会の面々

 「誰…?」私くらいの人影がゆっくりと近付いてくる。

「初めまして!一年の北見海香と申します!生徒会に興味が…」と

言い放つ前に私は取り囲まれていた。あんなに静かだったのに。

 前にいるのは私くらいの背丈で手には…ゲーム機。

右には目がぱっちりしていて、栗色の髪がきらめくギャル。

そのギャルの腕に手を回している前髪を横に切った、吊り目の方。

そして私を上から下まで物色しているゴスロリ。

全員の出立いでたちにも驚いた。…ここ本当に生徒会?

 「『本当に生徒会?』って顔してる。」ゴスロリの方が言った。

「この学園では制服を着てくる必要は無いわ。勿論、余りにも

華美かびな服装は無しだけど。…久しぶりにうちの制服を見たわ。」

「まあ可愛い方だけどね、この制服。ローテに入れてるし。」

「何だって似合いますわお姉様なら。じゃあ今度買い物に行きましょうか。」

「ねえ…よそ行ってやって。怒るよ。」

 私がいないような感じで話が広がっている。ちょっと気に入らない。

「あの!」教室に声を響かせて、「蒼星女学院一年生、北見海香と

申します!生徒会の皆さんにお会いできて光栄です!少しでも

お力になれたらと思い、生徒会の入会を希望しました!」

 四人は呆気あっけにとられた後、私を奥の大きな四角い机の前に誘った。

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