第3話 出会いと衝撃の事実
「──きて、ねぇ起きて」
誰かの声と共に、俺は目を覚ました。
体を起こし、朦朧としながらも頭を叩き起し、状況を整理する。
えーと……俺は確かオークに『トキシン』を当てたら後から急に疲労感の波が来て、それから……
「あまりの睡魔に耐えられず寝てたと……」
「ん、そう。君は寝てた」
「うおっ!!」
まさかの独り言に答えを返され、俺は思わず驚いて体を仰け反った。
誰だ?この少女は……
木漏れ日が反射し、銀色に輝く短い銀髪に、髪と同じ銀の瞳が備わった幼い顔立ち。そしてバカでけぇ斧を背負いながら、ファンタジー風の服を着た可憐な少女がこちらを見つめていた。
えっ、かわよ。天使の生まれ変わりか何かかと見間違うところだったぜ……物騒なもん背負ってるけどな。警戒しておいた方が良さそうだが……俺が寝ている間に襲わなかったってことは敵ではないのかもしれないし、一旦名前でも聞いてそこから敵かどうかを……
「えっと、君は?」
「ん、私はラーミス。貴方は?」
「俺は早s──」
そういや異世界では名字って確か珍しいんだよな。少女……ラーミスさんも名字名乗ってないし、ここは俺も薫って言ってた方が良いな。
「───じゃなくて……薫って言います。よろしくお願いしますね、ラーミスさん」
「よろしく。で、このオーク貴方が殺ったの?」
「そうですけど……何か?」
俺がそう答えると、ラーミスさんはオーク死体近寄り、観察し始めた。オークの身体を隈無く観察すると、彼女は俺と向い合った。
「あのオーク、斬った痕も魔法の痕も無い……一体どうやって殺した?」
どうしよ……正直に毒魔法ですって答えた方が良いのかな?でもアルカーナではどんな印象なのか分からないし……
「早く答えて」
あぁ!ラーミスさんが斧に手を!!流石に転生してから4時間位で死亡は嫌だぞ!
あぁ、もうクッソ!死ぬぐらいならまだ生きれる方を選ぶ!
「ど、毒魔法です……!!」
正直に告白した俺は、彼女の反応を静かに待つ。しかし中々反応は返ってこなかった……どうしたのかと、彼女の様子を確認すると、彼女は物珍しそうな目で俺を見つめていた。
「毒魔法、かなり珍しい。過去の資料にもあまり載っていない」
「えっ、そうなんですか?」
「うん。資料に載っている過去の毒魔法使いは……第五代魔王と死の錬金術師だけ」
えっ、なんか物騒な名前のやつが過去の毒魔法使いなの?しかも二人とも絶対悪者だよね……俺、もしかして世界の悪者とかになっちゃう感じ?
いや絶対に嫌だよ?
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えちょまです
これ書いてく内に成長出来たらいいなって思ってます
それじゃ
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