「あいまい」なこと。

この随筆は、以下の文章をもとに作られています。

https://kakuyomu.jp/works/16818093078367087434/episodes/16818093078367536367




 皆さんは、「あいまい」って何なのか。考えたことはありますか?

 一回ぐらいは、あるかもしれませんね。


 では、あなたはどう結論づけましたか?



 まず、「あいまい」という言葉はものごとが”不鮮明”であることを指します。


 もちろん、全てに答えがあることは少なく、実際は完全に分かっていることの方が少ないです。


 あいまいな例を考えてみましょう。


 なぜ人はおいしいと感じるのか。

 最近はアミノ酸によるものだということも分かっています。


 では、なぜアミノ酸によってうまみを感じるのか。

 これも舌の仕組みを詳しく見ていけば分かりますね。


 研究は、こういった小さな疑問をとことん突き詰めることから始まります。

 ですが、どこかで壁にぶつかります。


 なぜ、人はうまみを理解するようになったのか、どうしてうまみができたのか。


 人間以外にもうまみはあるのか。


 そうして、突き詰めていくとだんだん、「わからない」という事柄になることがあります。

 これが、曖昧です。



 さて、それを踏まえて本題です。


 今回は、僕の中での小説家というものについてお話しします。



 僕は、小説家は「あいまい」に答えを出す職業だと思っています。

 小説家に限った話ではありません。 


 全てのクリエイターは、「あいまい」に答えをだすものです。


 例えば、命の大切さ。

 例えば、美しい景色。


 これらは「あいまい」で、不鮮明で、人によって違うものです。


 ただ、これらには共通することがあります。


 それは、答えを出せるということ。

 命の大切さ、美しい景色。それらを描いた小説は数多くあります。


 つまり、数多くの別の答えが出されているということ。


 「あいまい」を描くこと。

 それは、表現の本質ではないでしょうか・・・


 20240916

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