キメラ

字極

第1話 光臨高校ダンス部

キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン 6時間目の授業が終わり、多目的室に駆け込む。多目的室は、ダンス部の活動場所になっているのだ。

「ふぅー一番乗り!」

「遅かったじゃん〜」

声の元をたどると3年の先輩、北方希先輩だ。

北方先輩は、ダンス副部長で皆のお姉さん的存在だ。もうユニホームに着替えている。

私もユニホームに着替えた頃他の部員も続々と来た。

ー数分後ー

気を付け、礼。

部長の沖田七海先輩が号令をする。

よく透き通った声で耳の奥の鼓膜に響く声だ。

「お願いします」

一同礼をする。さあ部活の始まりだ。

簡単なアップをし、課題曲の練習を始める。

3年生はやはり違う、細かい動き、指先からつま先まで行き通ったダンス、思わず見惚れてしまう。

休憩中窓から初夏の風が吹いた。

3年生最後のダンス大会が迫っているのを風が知らせてくれる。

光臨高校は、ダンスが強く全国大会は、当たり前レベルだったが冬の大会で惜しくも全国に行けなかった。

だからより一層意気込んでいる。

「休憩終わり!自由曲の練習始めるよ〜」と

北方先輩が知らせ練習再開する。

同級生の部員が疲れきった顔をしていた。

(私が、元気付けなきゃ!)

「ダンスは、気からって言うでしょ?ほら!元気出して!」と励ます。

「あははっ、なにそれ?聞いたことないよっ」

「元気出たでしょ?」

「うん、ありがとう」

(ミッション成功!)

ー数時間ー

気を付け、礼!

沖田七海先輩の引き締まった声で部活を締めくくる。

今日も終わった。

同級生の部員と一緒に帰った。

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キメラ 字極 @HiToMeDoNo

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