第45話 VS 管理者⑥
壁を突き破りながら吹き飛ばされているヴァンに追いついた管理者は追撃を仕掛けるために青龍刀で斬りかかってくる。
ヴァンは青龍刀を回避すると、そのまま腕を掴み、上へ向けて管理者を投げ飛ばす。
投げ飛ばされた管理者は天井に何とか着地したのだが、そんな彼に向けてヴァンは背中からロケットブースターを生やしたヴァンが勢い良く蹴りを入れてくる。
流石に足場の悪い場所で回避に遅れた管理者はヴァンから放たれた蹴りを青龍刀で受け止めた。
しかし、その威力は凄まじく、管理者は天井を突き破って上階へと吹き飛ばされる。
吹き飛ばされている管理者にヴァンは追撃として、左手をレーザーと実弾が入り混じるガトリングに変形させ、管理者へ向けて放つ。
その威力は先ほどまでの兵器よりも圧倒的に高く、周りにいたグリモワールの構成員の体を跡形もなく吹き飛ばしながら管理者へ飛んでいく。
管理者は空中に魔術障壁を展開し、それを足場とすることで、勢い良く右へ飛び、銃弾の雨を回避する。
ヴァンは管理者が逃げた方へ銃口を移動させながら射撃を続ける。
ヴァンと管理者の間の階にいた者たちはこの銃弾に巻き込まれ、血肉を散らしながら死んでいく。
管理者は追いかけてくる銃弾の雨を回避し続ける。
そうして、今いる部屋から飛び出そうとした瞬間、ヴァンが突き破った穴から出てくる。
未だに銃弾の雨は止んでいない。
それなのに、ヴァンが現れた。
一体どういうことなのか、管理者は分からなかった。
しかし、そんなことを気にしている暇などない。
ヴァンの周りには白い魔弾が大量に浮いており、姿を現すと同時に魔弾たちを管理者へ向けて放つ。
管理者は放たれる魔弾を爆発札の中でも威力が強力されているものを投げ、相殺していく。
魔弾と爆発札の爆風により、辺りの視界は悪くなっていく。
そして、完全にお互いのことが見えなくなった瞬間、クラスタージャベリンが煙を突き破って出てくる。
管理者は拡散する槍たちを魔術障壁で防ぎながら後方へ下がる。
と同時に、煙の中から複数のレーザーと魔弾が管理者へ向けて放たれる。
それを見越していた管理者は魔弾は爆発札による相殺、レーザーは回避や魔術障壁で防ぐ。
無数に撃ち出される魔弾とレーザーを防いでいると、煙の中から目にも留まらぬ速さでヴァンが出てくる。
レーザーによる追撃はまだ続いており、ヴァンはレーザーの間を掻い潜るように迫り来る。
そして、腕を後方にロケットブースターがついた巨大なハンマーへと変形させ、管理者に向けて叩きつける。
管理者は超反応により、ハンマーを後方へ大きく下がることで回避する。
その瞬間、ハンマーは高速変形し、大量の砲門がついた固定砲台になる。
固定砲台は変形し終えると同時に、管理者へ向けてその砲門からミサイルを放つ。
大量に放たれるミサイルはこの極秘拠点を破壊しながら管理者へと向かっていく。
管理者は全てを捌き切ることは難しいと判断し、魔術障壁で防ごうかと考える。
しかし、あのミサイルたちはヴァンが変形しているわけではなく、独立しているため、ヴァンはフリーの状態である。
この場合、魔獣障壁を展開した瞬間、ヴァンは魔術障壁を突破するために魔力による攻撃を仕掛けてくる。
そのため、ここで魔術障壁を展開することは悪手である。
それならばと思い、管理者は胸から紫色の重力札を取り出すと、自分よりも少し先の地面に向けて放つ。
地面に放たれた重力札は管理者の前に強力な超重力のフィールドを形成し、そこを通ったミサイルたちはその場で爆発するか、地面に激突して爆発した。
そうして、ミサイルを全弾防ぎ切ったと思った次の瞬間、いきなり足場が崩れる。
管理者はいきなり足場が崩れたことに一瞬、理解できなかったが、すぐにその理由に気がついた。
先ほどのミサイルは管理者を追い詰めるために放たれたものではなく、この部屋の足場を破壊するために放たれたものだと。
空中戦はヴァンの専売特許であり、管理者は空中戦においてヴァンに勝てる見込みなどない。
そのことに気がついた管理者は魔術障壁を足場にしようと展開を試みたが、先にヴァンが動く。
下へ向けて落下している管理者との距離を一気に詰める。
そして、金属製の剣を生成すると同時に、ゼクスで剣を魔力で強化し、そのまま管理者へ斬りかかる。
管理者は何とか体勢を立て直すと、ヴァンの剣を青龍刀をクロスに構えることで防ぐ。
しかし、その力は強く、空中で上手く力が出せない管理者はそれを耐えることができず、後方へ弾き飛ばされる。
後方へ吹き飛ばされた管理者はそのまま壁を突き破っていく。
ヴァンは管理者に追撃を仕掛けるために彼を追いかける。
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