第25話 VS 人型ロボット
煙の中から出てきたロボットの背中には巨大なロケットブースターがついており、これによって空を駆けていたのだろう。
左手には大型の銃器を持っており、背中のバックパックにも二丁の中型の超大型の銃器がそれぞれマウントされている。
右腕の側面には中型の盾が付けられている。
これらの他に武装の類は見当たらず、このロボットはシンプルな装備であった。
ヴァンはバイザー越しにロボットのことを睨みつける。
それは相手から見えないため、無駄な行為ではあるのだが、その感情は伝わったのだろう。
相手方のロボットは心底面倒臭そうな様子で肩を落とすような仕草を取る。
そして、ロボットはヴァンに語りかける。
『私は貴様に要はない。そこを退いてもらえるかVANSENT?』
「嫌だねぇ!お前が要件を言わない限り俺はここを退かねぇ!!」
『貴様は心底面倒な男だ。分かった。要件を話す。そこの異端審問官を仕留めるよう言われている。だから、そこを退いてくれ』
「その答えはNOだ。あいつは俺の獲物だ。テメェには譲らねぇ」
『はあ、本当に貴様は面倒な男だな、、、』
ロボットはそう言うと、再び面倒臭そうに肩を落とす仕草をした。
どうやら、このロボットはあくまでも異端審問官を仕留めることが仕事であり、ヴァンとは争いたくないようだ。
しかし、ヴァンは自分の獲物を奪われることを許さないため、異端審問官は譲ってくれない。
ヴァンのポリシーは『邪魔する者は誰であろうとぶっ潰す!!』であるため、ヴァンとの対立は避けられないだろう。
ならば仕方ない。
ロボットは戦闘態勢に入る。
それに合わせてヴァンも戦闘体勢に入る。
両者が戦闘体勢に入ったところで、先にロボットが動き出す。
背中に生えたロケットブースターを蒸し、その勢いのままヴァンへ殴りかかってくる。
ヴァンは空中へ飛び上がることでロボットの突進を回避する。
と同時に、ロボットは左手に持つ銃器をヴァンへ向けて放つ。
銃器からは高威力のエネルギー弾が放たれ、ヴァンへ目にも留まらぬ速さで襲いかかる。
ヴァンも対抗するように右手を大型の砲台へと変形させると、エネルギー弾へ向けてレーザーを放つ。
レーザーとエネルギー弾はお互いを消し去ろうとせめぎ合い、大爆発が発生する。
大爆発によって発生した煙の中へヴァンは勢い良く突っ込む。
ロボットはレーダーを使い、視界から消えたヴァンの捜索を始める。
そして、ヴァンが爆発によって発生した煙の中にいることを確認すると同時に後方に特大のロケットブースターがついた槍へと変形したヴァンが突進してくる。
ロボットはロケットブースターを最大出力にすることによってヴァンの突進を回避する。
ロボットは回避すると同時に、ヴァンへ向けてエネルギー弾を連射する。
ヴァンは槍をそのまま変形させ、防御壁にすることでエネルギー弾を防ぎ切る。
ヴァンは防御壁から飛び出すと同時に、防御壁を遠隔で巨大な砲台へと変形させる。
そして、ヴァンはロボットとの距離を一気に詰める。
ロボットとの距離を一気に詰めたヴァンは左手を剣に変形させ、斬りかかろうとした。
と思わせて、後方の砲台から超極太のレーザーを放つと同時に上空へ方向転換する。
ロボットはヴァンのフェイント攻撃に完全に対応しており、レーザーを左へ大きく飛ぶことで回避する。
それと同時に、空中から斬りかかってきたヴァンを右腕の盾で防ぐ。
ヴァンの攻撃を盾で防いだ後、左手の銃器をヴァンへ向けると、そのままエネルギー弾を連射する。
流石のヴァンもエネルギー弾の直撃は避けたいので、足のジェットの出力を上げ、後方へ一気に下がる。
ヴァンは後方へ下がりつつ槍を生成すると、ロボットへ向けて投擲する。
ロボットは槍の速度もそこまで速くなかったので、ヴァンを追いかけながら回避する。
そのままロボットはロケットブースターの出力を上げ、ヴァンとの距離を詰めようとした時、後方に熱源反応を探知する。
ロボットは後方カメラで熱源反応を確認してみると、そこには大型の砲台がエネルギーをチャージし切っていた。
いつの間に砲台なんて作ったのかとロボットが演算した時、ヴァンが槍を投げていたことを思い出す。
あの槍を変形させたのかと思いながらもロボットは発射されたレーザーを回避するために勢い良く上昇する。
しかし、砲台はロボットの動きを追いかけるように狙い続ける。
そのことを厄介だと思ったロボットは銃器によって砲台を狙撃しようとする。
だが、ロボットに追いついてきたヴァンによって邪魔されてしまう。
ロボットに追いついたヴァンは足の裏面に大量のジェットブースターを展開させると、その勢いに乗った蹴りを繰り出す。
ロボットは邦題に気を取られていたこともあり、ヴァンの蹴りを回避するのに遅れてしまう。
このままでは直撃は免れないので、ロボットはヴァンの蹴りを盾で防ぐ。
しかし、その威力は凄まじく、ロボットは体勢を崩してしまう。
その隙をヴァンは逃すわけもなく、地上にある砲台がロボットに追いつく。
そうして、ロボットにレーザーが命中しそうになった時、ロボットからエネルギーフィールドが展開されたのだった。
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