第38話 リナ、満身創痍で授業訓練に参加する【令和八年】
その日から私は授業訓練で
私たち女子戦闘科第三クラスは、外の広場で
アリサやチャコ、他のクラスメートはすでに
私だけ未経験なのでかなり
しかも……。
「リナ……お前、大丈夫かよ」
フラついて
実は、私の体はまだ熱っぽい。
医者はもう、心臓移植の拒絶反応はほぼ治ったと言っているのだが……。
私やアリサ、チャコ、他の生徒はベンチに座り、
「いつものように
ウォンダさんが教官だ。
(体がだるいなあ……)
私は思わずつぶやいた。
まだ
それに私は、
訓練などする気力がどうも
だけど、授業訓練を受けないと皆においていかれてしまう。
「
ウォンダさんが叫ぶ。
私は
手が震える。
こんなことで
だけど自分に負けたくない……!
そのとき――。
「おら、
ベンチに座っている
「早く
「おい! お前らまたかよ! いちいちうるせえんだよ!」
再びアリサがモニカとパン子に向かって叫んでいる。
私はモニカやパン子の言葉に負けるのか?
「
ウォンダさんが叫ぶと、私はあわてて地面に腹ばいで寝そべった。
「
まだ頭がクラクラする。
手が震える。
何とか止まって!
ん? そのとき頭の中で不思議な声が
(大丈夫だよ。
……あれっ?
手の震えが少し止まった。
よ、よし、やるぞ!
私は
一回――。
二回――。
三回――!
「
ウォンダさんが
ど、どうなった?
「……うん、よくやったわね!」
ウォンダさんが声を上げた。
結果は――三発中――
しかも
「すごい!」
「やったあ!」
アリサとチャコが声を上げた。
ど、どうなってんの?
「え? な、何それ? あいつ
モニカの驚いた声が聞こえた。
パン子もあわてた声で何か言っている。
「ま、ま、まぐれだよ、モニカ! よ、弱虫リナは仲間がいないと何もできないヤツだよ」
「すごいじゃないですか、リナ!」
チャコが声を掛けてきた。
「
次の
普通は十分はかかるらしい。
アリサとチャコ、モニカとパン子、他のクラスメートも目を丸くして私を見ていた。
(あなたと私の力が合わされば、あなたの能力が格段に上昇するみたいね)
また不思議な声が私の体の中で聞こえた。
……誰? まさか……。
私が考えていたとき――。
『
放送がかかった。
『ゼッコン様――および
私たちに
またあの戦いが始まるのか――!
◇ ◇ ◇
私、アリサ、チャコは賢者大神殿後ろの室内庭園ドームに呼び出された。
「日本各地で
ウォンダさんは私たち三人を見て言った。
「さて、ゼッコン様は
ウォンダさんは少し考えてから、自分のスマートフォンを取り出した。
「私たちの敵、
私たちは顔を見合わせた。
またSNSで連絡がきた?
……
私はすぐに
そして普段は使用不可になっている
ウォンダ・レクイヤー『
ウォンダ・レクイヤー『なんですって?』
「こ、これ……」
私は声を上げた。
「私たちが
私が声を上げると、ウォンダさんは
確か
い、一体――どうなる?
私たち三人は、本当に
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