第9話 吸収

ナトは巨人の鼻を へし折り、胸に着地する。


しかし巨人の体表面が熱すぎて体が燃えてしまった。


「あちぃぃぃぃ!熱い熱い熱い!!」

「何をシテンノウ⁉︎」


「(まずい、つい手を離してしまった!

蹴った時は掠っただけだから熱さを感じなかったのか)」


「もう無理 限界!」



マグローが尻尾を動かして、巨人の体勢を戻す。

巨人は後ろを向き、マグローを掴んだ。


「ぐふぁ⁉︎…熱い熱い熱い!」


「(ま、マグr)」「んごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉォォォォォォォォォォォォォォォォォォ」



「(ゔ…ゔゔゔううぅぅ)」

↑マグロー


このままでは、調理器具を使われずにマグローが握られてステーキになってしまうだろう。


そして巨人が暴れたため、付近に生息していた生物兵器たちが集まってしまった。


「(まずい!…)」



ナトの背後から弾が飛んでくる!!!


「(来た来た来た、避けろ避けろ)」


彼はバック宙で飛んでくる弾を避け、地面に足をつける前に納豆を背後へ撃った。


ブシャァァァァァァァ



デカい丸型のネズミに納豆が掠るが、ジャンプで納豆の直撃を回避された。

そのネズミの仲間たちも現れ、ナトに向けて一斉射撃する!


「⁉︎…」


彼は着地したばかりなので、背中をネズミたちに見せていた。

なので急な方向転換からの攻撃は難しい。



「ぬぉ!」


ガブッ


「んごォォォォォォォォォォォォォォォォォォ⁉︎」


マグローが巨人の指を噛んだ。


そして巨人が彼を離す。



ズドォォォン


「ナトぉおおぉ!!」



彼がナトの背後に飛んでいき、ネズミたちの弾幕を跳ね返した!



ブシャブシャァァァァ



ネズミたちは次々と弾に ぶつかり、倒れていく。


巨人はネズミたちを足で踏み潰した。


「(何をしているんだ?)」


ナトは巨人の行動を疑問に思っていた。

そして潰されたネズミたちは なぜか消えている。


「(もしや、足で獲物を潰し栄養を吸収しているのか?足が口みたいなもの なのか?

そうなれば周辺の植物は次第に栄養が無くなり、枯れていくだろう。やはり こいつ が犯人!

ならば、足で納豆を踏ませれば…!)」


彼は巨人が足を上げた隙に、納豆をスライドさせて踏ませようと試みた!


プチッ





「ンゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ⁉︎⁉︎⁉︎」


納豆を潰してしまった巨人は、公園へ倒れ込む。


ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァン





「後はトドメだ、マグロー!」

「おっけおっけ」


2人は巨人に向かって走り、ナトは巨人の腹を殴りまくった。



「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!」


巨人が彼を握り潰そうと腕を伸ばす。

しかしマグローが鰭で腕を切り飛ばした!


ブシャァァァァァァァブシャァァァァァァァ


「んごっ⁉︎」

「終わりだッッ」



ブシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ



ナトは巨人の心臓を貫く。


巨人は消滅していった。

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