第42話 ウォルター、白魔法医師の隠れ里へ行く②【ウォルター視点】
「まず、
僕――ウォルター・モートンはグラモネ老人の言葉に驚いた。
「
「グール
「その通り。ゴブリングールの正体はゴブリンにとある
グラモネ老人がそう断言したので、僕はあわてて聞いた。
「だ、誰かが注射していると?」
「そうだ。
「
「一方、爪や歯は、牛肉や鳥肉などに
僕は今まで人間の爪や歯が何でできているか、ということすら考えたことがなかった。
「では、ゴブリンや人間をグール
「魔族が作り上げた
「何とも複雑な
「魔族に古代から伝わる技術があるらしい。白魔法医師は古代
さっきのゴブリングールも岩を
「では、
「うーむ。
グラモネ老人は腕組みをして考え始めた。
「昼間におとなしくなり、
「脳……とは? その言葉を聞いたことはありますが、よく知りません」
「頭の中に入っている肉の
「なぜ?」
「脳には神経伝達物質というものが
グラモネ老人は残念そうに首を横に振った。
「一方で聖女には、脳を
僕はアンナのことを
彼女はこのことを解明できたのだろうか。
「さっき
「
僕がうなずくとグラモネ老人はしばらく考えてから、決意するように言った。
「ゾートマルクの状況は我々も気になっていた。良い機会だ。
「あ、ありがとうございます!」
「だが、その前に君には、強力な魔物と戦っていく力が
「ど、どういうことですか?」
僕は自分の
「ジェイラスの剣術を見たか? あれが
「あ、あれが
「そう、剣に白魔法をかけ、悪霊系、グール系の魔物を
ジェイラスのゴブリングールを
「君の力を引き出してやろう。ただし、訓練し力を伸ばすのは君の努力
彼は立ち上がり、座っている僕の頭の上で何かを
「では『霊よ、私を
「れ、霊よ、私を
僕はその通りの言葉を言った。
グラモネ老人は僕の肩に右手を当てて、左手で
「この者の霊に語り
そして続けて言った。
「霊よ、この者は次の段階まで進んでいけるようだ。
すると僕の頭の中で何かが引っ張られる気がした。
体が引き
体の奥から力が
「これで
「そうなるとどうなるのですか?」
「
僕は
驚いた……。
必要なことがすべて与えられ、アンナたちの元へ戻ることになったのだ!
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