第35話 パメラ、白魔法医師に診察してもらう
私たちはラーバスという白魔法医師の青年に出会った。
そしてその後、謎の
パメラは首を
◇ ◇ ◇
「仕方ないですね。その女性に
ラーバスは
「ちょ、ちょっとあんた! 医者でしょ? あたしは
パメラは文句を言ったが、ラーバスは表情を変えずに言った。
「私は非常に
私は「
聞いたことがあるが……。
するとパメラが怒鳴った。
「確認? あんたができるの?」
「いいから早くしなさい!
ラーバスが怒鳴ったので、私とパメラは飛び上がった。
これが体内に入り、
しかし私の
すると街の男性が三人やってきて、持ってきた布製の
そしてその魔物を
「あ、あの魔物はどうなるのですか?」
私が驚いて聞くと、「
そのとき、
――ラーバスは続けた。
「あの若者たちは村の
ラーバスの言うことは冷たく
しかし、不思議と
「見てみろ、この街はどことなく不自然だ」
ウォルターが街を見やりながら言った。
私たちはゾートマルクの街に足を
そこは美しく新しい街であるが、不思議な形をしていた。
街の入り口付近に看板があり、街全体が
それを見ると、街には円を
川の
「
パメラがそう言って首を
川には石造りの橋がかけられ、川の
そして家々は新しいのに、多くの
◇ ◇ ◇
「さあ、こっちです」
ラーバスは川の
モルタルと石造りの家で立派だが、やはりなぜか外壁がボロボロだ……。
「皆さん、私はポレッタ・リリーネルシェと申します」
「マスクをつけて下さい。白魔法医師会が配布しているマスクです。マスクをつけるのは、
このポレッタという看護師も同じマスクをしている。
鼻と口を
聖女の医学書でも「大勢の患者がいる病院、
だが、こういったマスクは高価で私にはとても手に入らない。
「パメラさん、
ラーバスもマスクを着用しながら私とパメラに言った。
ウォルタとジャッカルは、
◇ ◇ ◇
ラーバスとともに、さっきマスクを手渡してきた女性看護師、ポレッタも入ってきた。
ラーバスは机の前に座りながら言った。
「パメラさん、立ちなさい。服を全部
「な、何をおっしゃいます!」
私は驚いてラーバスに向かって声を上げた。
「傷を見るだけで、若い女性に服を全部
「さっき魔物に
「えっ?
私もパメラも驚いたようにラーバスを見た。
傷でそこまで
確かに獣の爪から体内に
「ご安心なさい。私ではなく、ポレッタが別の部屋でパメラの
「ではパメラさん、こちらへ」
パメラはポレッタに奥の部屋へ連れていかれてしまった。
大丈夫かな……。
私はパメラが心配で仕方なかった。
ラーバスといえばインクを使い、机でパメラの
十分後、パメラとポレッタが部屋から
そしてポレッタはラーバスに言った。
「先生、パメラさんの肩、背中、腕には
「ふむ……」
ラーバスはパメラを座らせて、両
両
「これは魔物に襲われてできたひっかき
ラーバスがパメラに聞くと、彼女は顔を赤らめて答えた。
「
「なるほど。まあ、命に
ラーバスはパメラの両
「あの……そこまで
私が聞くとラーバスは答えた。
「あの魔物の爪から
「……そもそもあの魔物って、一体何なんですか?」
「
グール!
聞いたことがある!
だけど謎が深まる。
なぜこんな立派な街にグールが出現するのか?
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