第3話 種族の違い
近くの宿屋に入り今は2人きりだ。
つい顔が赤くなる。
俺がエルダさんを見つめているとエルダさんは恥ずかしそうに話しだした。
「あのさぁ、リヒトくんって多分初めてなんだよね? 本当に私で良いの?」
転生する前は別にして、確かにこの世界じゃ童貞だ。
「うん、勿論! 俺にとってエルダさんは初恋の人だし、今も大好きだから……」
「そう、それなら良いんだけど? もう一度聞くけど?私、凄い沢山の人と経験していたんだけど気にならない?」
「正直、焼きもちは焼くけど、それだけだよ。 エルダさんの年齢を考えたら当たり前の事だと思うよ」
エルダさんの種族は古代エルフハーフ。
この世界の人族で一番長生きとされる古代エルフ。
その寿命は普通のエルフを遥かに超えて7000年とされている。
エルダさんはそのハーフだから恐らく寿命は3500年って所じゃ無いかって思っている。
本当の所は解らないけど異世界人とのハーフで外見には全くエルフ感が無い。
ライトが300人とつき合った。1000人の男に抱かれたって言っていたけど、本当はその人数は1万位って話だった。だけど、3000年で割れば1年間にたった3.3人。
この容姿で奴隷なんだからその位は当たり前な話だ。
決してビッチなんて話じゃないと思う。
寿命の差だよ。
「そう言って貰えると、凄く嬉しいな。300年位、こう言う事してないんだけど……頑張ってみるね……下手になっていたらゴメンなさい」
そういうとエルダさんは俺の下半身に手を伸ばしてきた。
「エルダさん……」
「ハァハァ、ねえリヒトくん……すぐに気持ち良くなりたい? それともゆっくりが良い?」
「……すぐが良いです」
一瞬でズボンを俺は脱がされて、凄く手慣れた感じでエルダさんも裸になった。
「そう……それなら『ビクトリア王宮 房中術』使ってあ.げ.るね。あむっ」
エルダさんが俺に……そんな……
嘘だろう……こんな簡単にいってしまうなんて。
◆◆◆
簡単にいってしまい自信を無くした俺をエルダさんが抱きしめてくれて、その後は普通に結ばれる事が出来た。
蕩ける様な熱い何とも言えない快楽だった。
多分、こんな快感前世も含んで感じた事無い。
「リヒトくん、満足して貰えた?」
「はい、最高でした!」
「それなら良かったわ、私もリヒトくんに抱かれて凄く気持ち良かったし、何回も『愛してる』っていってくれてありがとう」
「それ本心だから……お礼なんて必要ないよ」
「そうか……確かにそうだね。うん、それじゃ私もリヒトくん『愛している』……これでどうかな?」
「凄く嬉しい」
「良かった……最後のご主人様がリヒトくんで……私もうじき死んじゃうから……」
嘘だろう……折角エルダさんと結ばれたのに……嫌だ。
「あの……エルダさん」
「エルフって本来胸もお尻も小さいじゃない? 私もね昔はそうだったの。耳は尖ってないけど、体型はエルフその物だったのよ……エルフは大人でも12~14才位に見えるじゃない? 今の私は何才に見える」
確かに20代後半から30代前半に見える。
「27、8才……」
「そうよね、つまり寿命がもう近いって事なの、赤ちゃんを産んであげられないのはそのせい。もう、生理が上がった状態だから……普通の人から見たら若いでしょうけど、エルフから見たらもうお婆ちゃん……それが私、嫌いになった?」
「嫌いになんてならないよ……エルダさん……年齢なんて関係ない。俺はエルダさんを『愛しているから』」
「そう良かった……私もリヒトくんが好き……ううん、ずうっと前から好きだった。だけど私はバルトマン家に代々受け継がれる財産だから応える事が出来なかったの……愛しているわ」
「ねぇ……エルダさんは何処に行きたい? やりたい事ある! 心残りが無い位、やりたい事……」
「あの、誤解させちゃってごめんなさい! 寿命が無いと言ってもリヒトくんと同じ位は生きられるから大丈夫だよ……」
「どう言う事?……」
「お婆ちゃんなのは本当だよ。今の私は3400歳位。これから生きられるのは恐らく100年位かな? 普通の人間は100年位の寿命だよね……だからリヒトくんが死ぬ位までなら私も生きられるから安心して……驚かせてゴメンね」
「良かった」
そうだよな、古代エルフハーフなんだから、感覚が違うのは当たり前だよな。
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