第18話 エピローグ
夜明けの砂浜を私たちは踏みしめた。
まるで鉛を足につけたような重みを感じた。
気を抜くと砂浜に足が沈みそうで、全身の神経と血をめぐらせながら、私は歩を進める。
「墓に行こう。運転代わるから」
後ろを振り返って友人にそう告げた。
「...生き急いでるなあ。目から熱いビームが出てるよ」
そう言って彼女は笑った。
熱い涙でも流しているのかと頬を擦ると、友人はまた笑って否定した。
「ビームは閃光のことだよ。君を守る光だね」
紫色の空が透明な青い空に近づこうとしている。
海に浮かぶ太陽の光の量は随分と増して煌めいている。
月の姿はもう見えなかった。
微量の光 保志 @namae_namae
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