第5話 草食系男子のオトシ方 入門編 『顔の褒め方』
日本草食系男子研究家、ナカナカカナです。
本日は、草食系男子。 そのオトシ方を肉食系女子の為に完全解析していきたいと思います。
ここで紹介していくのは……
モテない草食系男子。
創作された物語の中では自分達と重ね、投影することが出来る非常に重要な役割を持っているのでございますが……普段なら……いえ、現実世界ではまったく需要のない彼らのオトシ方の講座などレア中のレアでございます。
決してお聞き逃しなきように願います。
さて……では本日は初日、ということで……
まずは……入門編です。
入門編 『顔の褒め方』
まずは顔の褒め方。
恋愛に積極的でないうえ、モテない男。顔ひとつ褒めるのも一筋縄でいきません。
そもそも顔が良ければ必然モテるのですから顔の良くない男の顔を無理矢理褒めろというのも至難の業なのでございます。
まずは、ダメな例から見ていきましょう。
「オレだって……もうちょっと顔がよく生まれてきてたら、もっとモテてたんだよ」
「ええ? そうかなぁ? カッコイイと思うよ」
はい。これではダメですね。
草食系に限らず、モテない男は大抵、自虐ってます。
自信が持てないまま生きてきた男に
「カッコイイ」は厳禁です。モテない草食系は喜びなどしません。むしろ……
「いや……カッコイイわけないだろ……バカにしてんのか? コイツ」
こう思ってしまいます……悲しい生き物です。まあ、己を知ってますからね。一人で孤独に生きてきた分、自分を顧みる時間は無限にありますから……。
それでは次に正解例を見てみましょう。
「オレだって……もうちょっと顔がよく生まれてきてたら、もっとモテてたんだよ」
「ええ? そうかなぁ? 私の中では、ギリギリだけど」
モテない草食系男子の自虐への見事な返答でしたね。
相手は、真っ向から褒められるのが苦手なモテない草食系男子です。要するに
「アナタは私の中ではなんとか、ギリギリ許容範囲ですよ」
という旨を伝えてやればいいのです。
『え? この顔面をギリギリ我慢してくださるんですか? じゃあもしかしたら、付き合える……かも?』という、その淡い可能性を匂わせやれば十分です。
それだけで……ほら、ご覧下さい。あの恍惚の表情。
モテない草食系男子は天にも昇る心地になれるのです。
おや? どうやら、お別れの時間がきたようです。
モテない草食系男子の生態が少しは、ご理解いただけたでしょうか?
それでは、反響があれば……いえ、なくてもまたお会いしましょう。
バーイ!
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