第9話

「あっ、もとにもどったよ」

寝朝がグングン小さくなっていった。

「硬派くん」

「いいから、怪獣のままでいろ、ままで」

「硬派クーン」

寝朝が硬派に抱きついたとき、寝朝が

また大きくなっていった。

「ウワーッ、死ぬ―っ」

硬派が圧迫されながらうめいた。


「硬派クーン」

そして寝朝はアイドルをやめ、めでたく

ボクにも平穏な日常が戻った、はずだった。だが、しかし

「硬派くん、わたしファッションデザイナーになる」

寝朝がまた性懲りもなく華やかな世界への憧れを口にした。

「いいのか、寝朝?ファッション業界には

魔物がすんでるっていうぜ」

「えーっ、魔物キライ」

二人が笑い合った。

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ボクの怪獣ちゃん @k0905f0905

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