第27話

「あ〜あ〜やっちゃった〜」


あいつが爆炎ポーションを投げて爆発した瞬間視界を遮り大技を出そうとしていたんだろうが、それはデュラハンから見ても同じ事なのだ。

デュラハンが見えないという事は同時にあいつからもデュラハンが視界から消えるのだ。


もし通常体ならそれである程度のダメージは稼げたんだろうが剣聖体であるソイツは視界など二の次なのだ。

気配さえ分かれば大体は位置が特定できる。


デュラハンはあいつの視界から消えた瞬間、『縮地』によってあいつの真後ろに移動し、剣の腹で俺の壁にぶち当てた。


剣で切れないんだから人間の体なんてモノでこの壁を破る事なんて出来るわけないじゃないかな?もしかしなくてもデュラハンもそこまで頭が良くないのかな?


まぁ十中八九攻撃に利用しただけだろうけどね。しかもあろうことか超ナメプしてたしね。

受け流しながら壁に斬りかかってるんだもん。ナメプ以外の何物でもないだろうよ。コンパクトに受け流せばいい物を壁を斬って受け流しては、受け流しながら延長線上に壁を斬ったりでそんな片手間に斬れるもんならさっき苦労してないだろうよ。


無理だと分かった瞬間あいつの剣を受け止めて様子見し始めるしでめっちゃ舐めてかかるやん大丈夫か?と思いながら今日の夕食何にしようかと唐突に考える。


流す流す言ってたせいでそうめん食べたくなってきたなぁ。いや、ここは帰りにラーメン屋によってラーメン食うとするか。


「グワァァァァ!?ッックソがァァァァ!!!」


壁の外で必死に剣を振るうが一切気にせず片手で刀を持って軽く弄んでいる。こっちを見ている気配を感じるからずっとこの壁を何とかできるか観察してるのだろう。


俺もコイツとは戦ってみるか…ただ通常体なら余所者がいても問題無いだろうが、剣聖体相手は気が散っては流石にやり難い。

刀でやるならともかく今回はこの盾しか使うつもりがないから、この子のオプションしか使えない為まぁまぁ集中しないとやってられない。


お?



キィィィィイ―――


嗚呼、デュラハン特有の剣に魔力を付与して色々な事をするスキルじゃないか?

どっちに来る?いや、壁を斬るだろうなぁ。だが無駄だ。この盾のバリアは俺でも壊すのは骨が折れる。


その程度の魔力程度じゃ傷もつかんわ、


『蜑」閨匁オ-蜑」閨匁オ』


ズシャァァァ!!


わぉ!文字化けセリフぅぅ!

壊れたラジオから出る金切り音みたいでめっちゃ不愉快な音じゃねぇーかー。聞きたくねぇー

え?コイツと戦うと定期的に聞かなあかんのか?


て言うかやっぱりこっちに来たかぁー弱くはないが過去にあった剣聖体よりは相当弱いなぁ。この世界では強いのか?

ハァ…いちいちこっちに気を取られられると鬱陶しいったらありゃしない。


という訳で申し訳ないが……


「一々こっちに攻撃されるのは鬱陶しいから教えてやるよ。ソイツを倒したら構ってやるから早めに決着つけてくれたまえ。

ああ、面白くしてくれよ?一撃で終わったら面白くない、せいぜい俺に戦う価値を見せて呉れ給えよ?」


『菴墓ァ倥?縺、繧ゅj縺?縲るュ秘%蜈キ縺ォ鬆シ縺」縺ヲ繧九□縺代?髮鷹ュ壹?逋悶↓隱ソ蟄舌↓荵励k縺ェ繧茨シ√∪縺√??擇逋ス縺昴≧縺?蟆代@縺?縺題ヲ九○縺ヲ繧?k繧医?∝ョ溷鴨縺」縺ヲ螂エ繧偵↑縺?シ』


「その金切り音うるせぇーさっさとやるならやれやー!俺はその声嫌いなんだよ!」


『莉墓婿辟。縺』


「うるせぇって、さっさとやるならやれって言ってんだろぉー!」











ガキィィン!!


「ほう?」


『縺ェ繧薙□縺ィ??シ』




コイツ、剣聖体の抜刀術を間一髪とはいえ受け止めただと!?


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