第7話

ホログラム魔獣と模擬戦かぁ。物語とかなら模擬戦選んで「こいつやる!?」「将来に期待できるな(ニチャア)」とかの流れになるんだろうが、それは面倒極まりないからやめるとして、まあ消去法じゃなくてもホログラム魔獣とか見てみたいだるぉぉ。


「ホログラムの方でお願いします。」


「あら〜わかりました〜早速試験を受けますか?」


「お願いします。」


「では案内しますので、どうぞこちらに〜」


そうして俺は城之内さんの後ろをついて行くことになった。


正直対人戦の方を選んでも良かったけれど、俺はで対人戦は苦手としてるのだ。


異世界では人間と相対することは少なかったが、人間もどきとは相当数戦った。そう、ひじょーに手加減が苦手なのだ…


いや、今となってはある程度手加減は覚えているが、試合にならないだろう。

どうやって倒せたか相手も試験官もわからずより強い奴が出てきて面倒なことになるのは避けたい。


それに比べてホログラムの魔物ならどう倒せたかわからなくても、倒せているのだから認めざるを得ないだろう。


流石にEMP使ったやろ、なんて言われたら知らんけど。


にしてもホログラムで魔物を作れるのか〜ここの日本は〜

どう倒したか判断するんだろうか?やっぱり映像判定?前世もスーパーハイスピードカメラなんてものができたんだしこの魔法が普及して科学と合体したこの日本ならもっと便利なものができてるんだなぁ。


は!!この世界のAIはどうなっているんだ?

こんなに発展した日本ならそろそろAIによる反乱が起きててもおかしくないんじゃないか?


まあ今までそんなことネットサーフィンしててもAIなんて文字すら見なくなったんだからあり得ないか。


にしても前世の日本と重ねてみるとなんか微妙に違うんだよなぁ。いや、まぁ別世界なんだから当たり前っちゃあ当たり前なんだけど…


1番嫌だったのは前世より音楽が全くと言っていいほど発展してないんだよな


いや、前世の有名どころはそれっぽいのはあるんだけど人が歌った物しかないんよな。機械で出力した人工の歌声は一切無い…


ほんとに異世界でいやほんと前世のスマホ(この世界のネットには繋がらない…仕方ないとは思うが)作っといて良かった。前世で死んだその時までのダウンロードした音楽しか聞けないが、それで十分だ。


「では〜こちらの部屋で、試験が行われます〜」


城之内さんはそう言うと、『HM試験場』と書かれた両開きの扉を開けた。

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