第6話
さてと、せっかくダンジョンのあるこの世界に来たんだから行かない手は無いだろう。コミュ障の俺にとって家族以外と会話なんてないない…
なんて言ってて悲しくなることを思いながら移動するとようやく辿り着いた。
東京ダンジョンin秋葉原
いや、わかるよ?なんでこんな安直なはずなのに微妙なネーミングなんだろうって思うのは…
ダンジョンができた時、入り口の看板に書いてあったそうだ…
別にわかりやすいから良い物だが、何故in表示なんだ?秋葉ダンジョンとかもっとわかりやすくて単純な名前なんて色々思いつくのになぁ…
まぁどうでも良いけど、えーと?ダンジョンに入るには…
とりあえずこの建物入るか。
お、あそこの窓口空いとるな。
「すいませーん、ダンジョンに入りたいのですが〜」
「はい〜探索者志望ですね〜こちらは初めてですか〜?」
「初めてです〜」
「あら〜初めまして〜私は秋葉原探索者ギルド所属の受付嬢、城之内 有紗と申します〜」
「私は〜水見 渓と言います〜よろしくお願いします〜」
「はい〜お願いします〜では〜必要事項をこの紙に書いてもらいますか〜」
「了解です〜」
(隣の受付嬢「二人して伸ばし口調やめいや。イライラすんねん。って言いたいなぁ」)
まぁ、書くことと言ったら名前とか住所のよくある情報と、自身の得意な戦闘方法ね。まあ、無難に剣術でいいか。
あとは…パーティーに入るか否かねぇ。そりゃ入らないよ。利点ないもん。
お?パーティーのメリット?低ランクでも難易度の高いダンジョンに潜れる、ねえ?
ゆうて一つ高いだけだしこれ序盤でこの方式使ったら足元掬われんだろぉ。って思ったらちゃんと実力を上級の人に見てもらってからなのね。
まあそんなんじゃ利点にはならんし俺に取っちゃあそれでデメリットは拭えない。
いいえっと
え〜と?探索者カードを銀行に結びつけたデビットカードにするかって?するに決まっとるやろがい。
えとークレカ機能?いらんいらん、俺にクレカ持たせたらどんな買い物するかわかったもんじゃない(ドヤることでもないがね)
最後にハンコを押してっと
「できました。どうぞ」
「はい〜ありがとうございます〜。おや〜?パーティー申請がないようですが大丈夫でしょうか〜?」
「大丈夫です。」
「あら〜自信がおありのようでぇ〜念の為聞いときますけど〜理由とかってありますか〜?」
「そりゃ、1番の理由が味方は邪魔だからですかね〜」
「直球ですねぇ。」
「報酬も分けなきゃだし、仲間の立ち位置気にしなきゃだし、魔法と剣で前線でる私としまして味方からも自分から見ても邪魔になるんですよね。いや、決してチーム組んでる人への当てつけとかじゃなくてですね。まあ簡単に言えば、一人が楽ってことですね。」
「わかりました〜では次に移ります〜探索者になるためには上級探索者との模擬戦かホログラム魔獣との戦闘かになりますけど、どちらがいいでしょうか〜?ホログラム魔獣はすぐできますけど模擬戦は後日になるかもしれません〜」
「ん〜、その二つのメリットって教えてもらえますか?」
「はい〜まずホログラム魔獣は基本三種類受けてもらいまして、結果によりランクを決定するのですが、こちらは少し時間がかかる上に〜初期ランクを上げるにはそこから何体か相手取らないといけないのですが、こちらは判断基準が軽めで安全です〜」
「それで〜模擬戦の方は一回の試合でランク付けされ時間もかからないのですが、こちらはランクの判断基準が相手の探索者によるものであり、例年辛めの採点になりまして、不人気なのです〜」
「少し考えさせてください。」
「承知しました〜」
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