第5話 南の国のヌーディストビーチ?

 コバルトブルーの天国のような海、真っ白で乾いた砂浜、そして陸側には南国ならではのマングローブ林が繁っていた。しかし、広い。しばらく歩くと、ようやく遠くに人影がぽつぽつ見えてきた。砂浜を歩いているようだ。僕は急いでそちらに向かった。


 まぶしい全裸の、いいや正確には正しくフルフェイスマスクのみを着用した、男女が穏やかに堂々と、まるで着衣状態であるかのように闊歩していた。目のやり場に困る。ああそうか、だから目の孔の小さいフルフェイスマスクをつけているのか。あれならお互いアイコンタクト無しで恥ずかしくない。

 性別は直ちにわかるが、年齢は経験不足の僕には良くはわからない。しかし、29歳の僕と同年齢の男女たちが中心に感じる。お金と時間の自由な独身貴族たちだろうか? いいや僕より若い女子もいるみたいだ。

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