第4話 アベノマスク着用の僕
『Seaside hot spring(outdoor) ☞』
― あっ? アウトドア? 露天風呂!! まさか!
小さな勝手口のような両開き扉の外は、太陽の光まぶしい南国ビーチが広がっていた。もちろんここは視界100%! その片隅に純和風の小さな露天風呂があったが、誰も入っていなかった。
僕は迷わずアベノマスク一丁の姿のままビーチへ向かった。意外にも完全な全裸では無いのであんまり恥ずかしくも無く、少し度胸も出てきた。最高の解放感だ。考えてみれば、自信の無い僕はいつも温泉で下半身を隠していたけど、顔を隠しても良かったのだ。大きな気づきを得た気がした。人は良からぬ心を何かの言い訳で納得させたいものだ。
どこまでが露天風呂の敷地なのかわからない。とにかく何の仕切りも案内板も無いから、ここも水着禁止の混浴温泉の内部のはずだ。急がなければ!(何を?)。何となく、でも内心明確な目的を伴って、急ぎ足で露天風呂内部のビーチを探検した。
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