自己紹介は大切だよねって話
やってまいりました自己紹介。
はぁ…
恐らく新学年最初のイベントだろう自己紹介。
この自己紹介によってその一年をどう過ごせるかが決まると言っても過言では無い!
そんなイベントである。
俺がこんなふうに考えている間にも自己紹介はどんどん進んでいきついに寛二の番になった。
「名前は坂本寛二で、趣味は…趣味と言えるかはわからんけど魚を育てることだな。最後に一言か。そうだ!去年一緒のクラスだった人はわかると思うけど俺が喜多川に引きずられても無視して欲しい!
ということでよろしく!」
あ、それを言うなんて…
こいつはなんて最低なヤツなんだ!
あえて気にするなということで日常的に喜多川に引きずられているということをアピール。それはつまり彼女をアピールしているということだ。喜多川は美人だ。それをアピールしているということは…
ほら、一部の男子共が憎しみを込めた目で見ていやがるぜ。
この後にやるのが俺か…なんかとても嫌なんだけど。
「名前は佐倉渚です。趣味は強いて言うなら機械をいじることですね。一言…機械をいじるのが得意なので何か困ったことがあればもしかしたら直せるかもしれないので頼ってくれると嬉しいです。」
ふぅ…悪くない自己紹介ができたな。クラスメイトを敵に回すわけでもなく、機械いじりというあまりいないだろう趣味を言うことで多少は印象を残す。まさに完璧な自己紹介だな。
「なんだよお前!俺だけヘイトかっちまったじゃんかよ!どうしてくれるんだ!」
「知らねぇって。寛二が勝手にやったことなんだから俺に文句言うなよな。」
なんという理不尽。普通わざわざヘイトをかいにいくわけないだろ。
そうして寛二と言い合っている間にお隣さんの番が来たみたいだ。
「ええっと…高巻鈴と言いまふ。趣味は歌を歌うことです。ええと…これといって誇れることはないですけどみんなと仲良くなりたいなと思っているので、よろしくお願いします!ドンッ」
またぶつけてるよ。
でも可愛いな。ほら、クラスの男どもがなんかキモい顔をしている気がするな。俺もそんなに言えないけど…
高巻さんの自己紹介の後は何事もなく過ぎていき本日の学校のイベントは無事に終わった。
「毎日こんな感じだったらいいのにな。渚もそう思うだろ!な!」
「そりゃそうだけど…」
「まぁそりゃ誰でもそう思うか。」
寛二と話しているとどこからともなく喜多川さんがやってきた。その顔は半分怒っているようだ。
なんで喜多川が寛二がふざけてるのを知ってるかって?
そんなの俺が教えたに決まってるだろう!
女は男より怖い。あると思います。
前に喜多川が寛二にガチギレしてたのを見た時に俺はそう思ったね。あとその時に喜多川から感じがなにかふざけてたらすぐに教えてと言われたんだよね。
もちろん俺は逆らうなんてことはしないよ。
怖いもん。
「ねぇ、寛二くん。芳澤先生に迷惑をかけた挙句に自己紹介でふざけたってホントなのかな?」
喜多川さんは俺らの元まで来るとすぐに寛二に聞いた。
「え、なんで結がそんなこと知ってるんだよ。
はっ!さては渚!また結に伝えやがったな!」
あ、バレた。
「違うんだって結!確かに芳澤先生のことについて話してたけどさ。迷惑をかけてるつもりはなかったんだって!
それに自己紹介の時は結は可愛いだろ。だからそんな結が他の人にアタックされるのが嫌だったから先に俺の彼女だ!って言っとかないとと思ってさ…」
おおっと!だんだん喜多川さんの顔が赤くなってきているぞ!
さすが寛二だな。こいつはいつもおちゃらけてるけどこういうところはしっかりと言えるのがいい所だよな。
その証拠に喜多川さんも心做しかにこにこしそうになってるし。
「わかった!わかったからもういいから!
そんなに俺の彼女って連呼しないで!恥ずかしいじゃん!」
「でも結がふざけたって言ってたから俺がどれだけ真剣だったのかを知ってもらおうと思ってさ。」
「もうわかったからいいってば!」
「そうか。なら今日は俺たちふたりで帰るか?」
「うん。」
「わかったよ。ってことで渚今日はお前一人で帰ってちょ。」
お、今日は寛二の勝ちみたいだ。
「別にいいよ。二人はカップルなんだし俺のことは気にすんなって。のんびり帰るし。」
「悪いな。んじゃ俺らは帰るからまた明日な!」
「じゃあね。渚くん」
「じゃあな。」
ってもう恋人繋ぎしてるし。
主に喜多川さんからだけどあの二人は結構な頻度であんな傍から見たらじゃれあってるようにしか見えないことをしている。
本人たちは結構真面目らしいけど。
あの二人の出会いも結構凄かっからいつか話す時が来たらあの二人の出会いも話せるといいな。
まぁとにかくあの二人が別れるなんてところは全く想像できないってことだけは確かだ。
さて、俺も帰るか。
帰りの駅で定期の更新をしないとだな。
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オーバーウォッチ難しい…。
ウィドウはまだ早かった…(т-т)
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