第9話因縁つけたらこうなった2
「決闘を受けるに辺りルールはどうしますか?」
貴族モードの俺参上!投げられた手袋を拾ってそのときに着いた膝の埃を払いながら名も知らぬヤロウに問いかけた。なんかトウヤもカイリも俺の一歩後ろに陣取って奴をにらんでる。とにかく素を出したら駄目だ、ソッコーで誰とは言わないが詰む
「はっ、お供に庇われて恥ずかしい奴だな」
『煽るねぇ♪そんなに死にたきゃ今すぐ消してやろうか?』
『カイリ、僕らじゃすぐ楽にしちゃうよ?勿体無い』
君たち少し落ち着こうか、てか(-Д-)あんた足がくがくよ?大丈夫かな?
振り向くとカイリ達は俺にニコニコ笑いかけてるけど正面向き直すと背中越しの空気が重く冷たい…
「なんとでもおっしゃってください負けた時恥ずかしいのは私ではありませんので。」
「後悔するなよ?」
話しかけると俺に意識を向けるのか横柄な態度をとる野郎
後悔とかするわけないしこちとら…
「それは此方の台詞です。親友とその婚約者を侮辱されて…少々私自身怒りを抑える自信がありませんので」
「なっ…」
「いいか?お前“達”は王家、公爵家、辺境伯家に喧嘩を売ったんだ負けた時は…いや、俺が勝った時は覚悟しておけよ?」
馬鹿を相手にするのは疲れる。家の力を使う気はないけど馬鹿に侮られるのは気分が悪い。俺は少し…かなり怒りのこもった口調で反論した
「くっ…」
反論や威圧に慣れてないなら最初から突っ掛かってこなければいいのに…
良い格好見せたい格好つけ野郎は顔を曇らせている
「ルールは使い魔の介入無しでの魔法、武器使用の試合形式…つまり“魔闘”で執り行う。開始は一時間後
なお使い魔の介入があった場合はその時点で敗北。相手を殺害した場合も同じく敗北とする。」
「承知致しました。それでは」
たじろぐ野郎にかわりルールの説明をしたのはあのマリーとか言う女を贔屓してたロリコン教師だった。俺にならカイリ達の手助けがなければ勝てるとか思ってんのかね?
甘くない?ココアにガムシロップ足しまくってアフォガード風にアイスにかけたくらい甘いよ?
断る理由もないので快諾して俺はクラスわけの確認に向かった。
てか無駄に時間かこてたけど…まだ確認してなかったわ(笑)
☆★☆★☆
俺達のクラスはEXクラスというクラスだった。何でも三つの項目“筆記、実技、召喚”のうち二つ以上満点以上を越えた場合所属する特別なクラスとのこと、
で、実技以外で満点以上を叩き出した俺はそこにぶちこまれた。
「逃げずにきたことは誉めてやろう。だが、マリーや仲間達の前で無様な姿を…」
そんでもってここは決闘が行われる闘技場の上。俺は決闘相手である男子生徒と向かい合っていた。
男子生徒君の装備は…腰に黒い鞘に収まった金色の装飾の剣。動きの邪魔をしない様に胸当てと手甲といった速度重視の装備。
ゴテゴテとした馬鹿みたいな成金趣味でないし自分の長所をいかすための装備に少しだけ感心した。
真剣なようだし俺も…
「そ、『そう言うの良いからさ、早く終わらせようぜ?』
「こ、『ユウキくんと遊ぶ時間がなくなっちゃう』
格好よく決めたかったんだけどな…
とりあえずさ二柱ともセリフ被せるのやめない?
まぁ?言いたいことは大体一緒だけどさ。
クラスわけを見て、ここに上る前にヒナタやタイヨウからはなんか謝られたけどそんなことどうでも良い。
俺はコイツ等とマリーっていう勘違い女に謝らせるためにここにたっている
だから今は集中しないと
「お、お前達が手を出したらご主人様は負けになるんだからな、よく、覚えておけよ?」
『決闘が終わるまでの命なんだしせいぜい吠えてろよ。終わったら…な?』
「脅すなよ、お前らが怒ってくれるのは嬉しくおもってるけどあんまり怖がらせたら可愛そうだろ?」
『『大丈夫だよ?一瞬だから?』』
「何が?」
カイリが煽りまくる。必死に虚勢を張っているが二柱ににらまれて分身してるのかってくらい震えている。
やばい吹き出しそうなんだけど。集中したいけど無理…
てか二柱とも素で怖いんだけど
「申し訳ありませんが位置に着いていただいてもよろしいですか?」
『『あ゛ぁ?』』
「申し訳ございません」(by審判)
「失礼しました。カイリもトウヤもタイヨウ達のところに行っていてくれないか?駄目なら少し下がっていて…」
『『…』』
「応援してくれるんなら静かに。だ!」
『『わかった!静かにする…』』
話を遮られて少しムッとしたような二柱だったけどまわりに迷惑をかけるわけにもいかないし審判さんにも申し訳ない。
とりあえず審判さんに謝って、取り巻き君にも軽く謝罪して
二柱を下がる様に伝えると目に見えてシュンとして泣きだしそうになって罪悪感が…急いで二柱に近づいて撫でながら静かにしてるように伝えて
二柱は『ごめんな?ユウキの事馬鹿にするから俺…』とか『ほんとにやるつもりはなかったんだよ?』とか取り巻きくんに謝罪していた。
そんな状況を見て二柱をもう一度一撫でして「行ってくる」と俺は再度位置に着いた。
「それでは、ユウキ・ファームvsレア・ミートによる魔闘試合を開始いたします。双方悔いを残さぬ戦いを!」
「はじめ!」
「先手必し…グハッ」
剣を抜くと煌めく剣身が露に
真っ直ぐ向かってくる生焼け君(笑)の剣を横にずれてかわしてそのまま腹に膝を捻り込んで…って決まるんかい!
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