第2話入学式1 魔力測定
やってきました!今日は入学式!
新入生代表はもちろんタイヨウだった。皇太子だしこれはお約束だろう。
学園の大ホールでやったんだけど王族モードのタイヨウは正直男の俺でもドキッとした。厳かな空気のなか壇上で挨拶をする文句のつけようがないイケメン。
なんなんこの敗北感?
でもって入学式自体は話を聞くだけだから問題なく終了。
次は講堂に移動してクラス分けのための『魔力測定』。
実は俺はこれが嫌いだ
「ルナ・クリア・スフィア
属性:月、水、聖
魔力:7892」
魔力測定。それは学園が開発した魔力水晶を用いて個人の魔力の属性を色で表示し魔力の総量を数値化するといったもの
「タイヨウ・フォン・ブレイブ・エアリアル
属性:炎・光・風
魔力:9999」
「ダイチ・コンゴウ
属性:大地・森林
魔力:7668」
大体魔法使いが一人前を名乗るに属性が二つ、魔力が2000必要だ。
今 ここにいる奴らや今まで測定した奴らを見ればわかるようにこいつらみんなして化け物だった。俺はというと
「ユウキ・ファーム
属性:真海、氷河
魔力:∞」
な?0が二つ。自分の才能のなさがわかるから嫌いなんだ。
魔力測定の結果はしなくて良いのにわかりやすく魔法表基盤にしるされる。
そうなると…
「なんと、誉だかきこの学園に
ええい許しがたい。このファクトリー子爵家三男ペーパー・ファクトリーが成敗してくれるか」
いるんだよな。魔力測定した結果がわかるとあおってくる奴。まぁ慣れてるし、下の奴がいれば安心できるし下手に止めると陰口叩かれるから煽るの止める奴とかいない。気のすむまで言わせとけば収まる。とりあえず波風をたてないように大人しくしているのが正解なの
「あぁそういうのいいから。というかペラペラくん?君に僕たちの貴重な時間を使う理由がないんだ。大人しくしていてくれないかなぁ?」
あれ?反応してる人いんだけど?とりあえず当事者なんで俺は声の法に体を傾けた。
あれは…さっき魔力測定でバカみたいな数値だしてた奴だ髪の色がかなり明るい色彩だから適性も高いんだろうなぁ。
ガタイもこの歳にしてはがっしりしてるし。
発言からして口調云々はぬきにしても正義感強いんだろう。
「同感ですね。学園側が止めない以上一学生でしかない貴方になんの権限があるのでしょうか?」
こんどは女の子?そのなかでもかなりの数値だしてたっけ、この子もスゴいキレイな銀髪だ。
なんなの?みんなして勝ち組かよぉ俺は黒よりの青なのに…(涙)
なんて冗談はさておいて、こいつら良い奴だな俺みたいな奴を気遣ってくれるとか。
「あっあれ?無能の肩を持つのですか?魔力無しの」
尚も食らいつくペーパーくん。なんか自分は間違えてないって確信してる奴ってさ肯定されないと脆いよな。
なんかもう涙目なんだけど
「あぁ゛」
「ひぃっ…」
怒ってくれんのは嬉しいけどさ、お前がいうと洒落になんないから。
謝罪の言葉を口にしないペーパー君にたいして殺意すらこもってそうな冷たい眼で睨み凄みをきかせてるタイヨウ。
「とりあえず先に進まない?俺が無能なのは変わんないんだしさ。」
俺はタイヨウの肩を掴み止めにはいった。まぁ俺が原因で誰かが傷つくのは嫌だしな。タイヨウには睨んでる顔は似合わない。
「なっ、お前はいつも…」なんてなんかタイヨウのほうが泣きそうになって
だから俺は奴の耳元で「俺にはお前(わかってくれる奴)がいるから良いんだよ」って伝えたんだ
そしたら「そっか!なんだ照れるじゃねえか」っていつものあいつに戻っていた。
「お二人もお気遣い痛み入ります。ペーパー様の進言も尤もでしょう。わきまえておりますので何とぞ…」
「えっ?」
「むっ…」
次に俺は振り返って二人にも感謝を伝えた。
なんの理由かは知らないけど俺を庇ってくれたことはめちゃくちゃ嬉しい。
気にしてないっていっなかったかって?慣れてるだけでメンタル弱いんだ俺は(笑)
当の二人は無駄に驚いたかおしてるけど
「あんた…面白いな。よし、俺等今からトモダチだ。俺はダイチ・コンゴウよろしくな!」
「そうですね、私も貴方に興味が出てきました。ルナ・クリア・スフィアです。お見知りおきを」
「えっと、ユウキ・ファームです。こちらこそ。」
俺にトモダチができた瞬間だった。ダイチ君は俺と肩を無理矢理組んできた。言い方が悪いな、いきなりだったから驚いたけど嫌なわけじゃなかった。
ルナさんは握手のためか手を差し出してきたのでその手をとった。
握手をかわすと「意外にゴツゴツしてるんですね」何て言うから顔が熱くなった。
「タイヨウ・フォン・ブレイブ・エアリアルだ。仲間はずれはやめろよな。」
いきなり、タイヨウが後ろから抱きついてきて自己紹介?を捩じ込む。仲間はずれって…拗ねるなよ。ほんの数分だろ?
「あの、皆さん移動されてますよ…」
ペーパー君まだいたんだ。
「あ、あの…」
「ユウキさん?ごめんなさい。」
ペーパー君に促され俺達も移動した。移動中彼から謝罪の言葉を貰ったから
「ちゃんと謝罪の言葉をいただきました。この話しはこれでお仕舞いに致しましょう。これ以上の問答自体お互いに利はなさそうですし」
って
そんな感じで返したらペーパー君に「あんたスゴいな…」って驚かれた。
「自分もトモダチに…」
なんか聞こえた気がした。
だから…
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
『なぁ、あいつの気配消えたんだけど』
『昨日のことまだ気にしてるのかなぁ?』
ファーム領近海の深い海の底での会話‥‥
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