小麦粉を作ろう
「とうちゃぁ〜くぅ」
ユウリは甘く和むような声で背筋を伸ばし広く続く金色の植物が一面に自生する広場で大声を出し叫んだ。
ここは街から歩いて15分程先にある【黄金広場】
ここはなぜこんな名称で呼ばれてるのか?
その理由は単純な物であった。
この黄金広場には一面に金色で背の高い茎の先に毛のような物が生えており触ると少しチクチクとくすぐったそうな黄金色の猫じゃらしの様な見た目の植物……
そう【小麦】が沢山自生していた。
そんな小麦が一面と広がるこの広場を街の人々は見た目から【黄金広場】と呼び子供たちの遊び場として使われていた。
「ユウリ~、ここに来て一体何をするつもりなの?」
「にへへ、ここにある”小麦”で小麦粉を作ってパンを焼こうと思ったんだ。」
小麦粉……それは地球では数多くの国で主食として食べられてきた食材であり、世界三大穀物であり米に続き2番目に食されて来た穀物『小麦』
その小麦を粉末化した物を【小麦粉】と言い
その汎用性の高さから製菓では【クッキー、ケーキ、】
麺類では【うどん、パスタ】までいろいろな物に使われてきた
【小麦粉】
これ1つあるだけで料理の幅が飛躍的に広がる。
そんな小麦粉を使いユウリが作ろうとしているのは世界で約5,6000種あると言われる食べ物【パン】であった。
「さっきも言ってたパン?ってどんな食べ物なの?」
オリヴィアは今朝にユウリから『パンを作ろう』と言われ黄金広場に来た。
ここに来るまで今回作る料理【パン】に関わる知識一つも聞かずにやって来ており、オリヴィアの中でパンと言う未知の物に対して疑問感が膨らむ。
そしてついにユウリにパンについて話を切り出す。
「えぇ~!ねぇね、パンについて知りたいの?」
「そりゃ~、ここに来るまでユウリが【朝はパンっパンパパン】って謎のリズムの歌を歌ったと思えば【ハマザキ春のパン祭り】って言ったりして………正直お姉ちゃん少し怖くてユウリにパンのお話聞けなかったもん………あれなんの歌なの?』
「え?ユウリそんな訳の分からない歌を歌ってた?」
「もしかして………無意識で歌ってたの?」
「にへへ~」
「笑ってごまかさないで………」
ユウリがここに来るまでに歌っていた曲は日本三大製パンメーカの内の一つであるスジパンのCMソングであり、その謎の中毒性で誰もが一度は口ずさんでしまった事だろう。
ユウリはその曲をここに来るまでの間ずっと歌っていた。
しかし、ユウリはその曲をなぜ歌っていたのか、
なんの曲なのか?
なぜ知っているのか?
ユウリ自身には分からなかった。
「まぁ、いいや。………でパンって何なの?」」
「パンはね………なんて言えばいいんだろう?ふわふわで美味しいパン?」
「うん、ありがとう!全然分からなかったわ。」
ユウリのパンに関する説明は直感過ぎて家族から【ユウリ語翻訳機】と言われたオリヴィアでも理解できなかった様子であった。
「まぁ~、作れば分かるだろうし、早速パンを作りましょう!」
「そうだね!にへへ、じゃあ~、ねぇねには剣で小麦を取って欲しいの。」
オリヴィアはユウリに小麦を剣で取って欲しいと言われた時に自分が持っている剣で地面に生える小麦を切り離しと欲しいという事を言いたいのが分かったが………
オリヴィアは剣術をそんなしょうもない事に使っていいか考え始めた。
(剣でね~、剣術をこんな事に使ったら先生に怒られそうだけど………まぁ、私が剣術を学んだ理由はユウリを守る為だし、ユウリに剣術を使えるならいいか)
オリヴィアの中で剣術を使い、ユウリが喜ぶのであれば剣術をどんな事にでも使うと決意した。
「分かったわ!………お姉ちゃんに任せなさい‼」
オリヴィアは腰に掛けていた大人用より一回り小さい子供用の剣を鞘から抜き出し、両手で握り締め剣を構える!
剣は手入れが行き届いており、銀入れの刃は太陽光に反射し輝き、表面には剣の握るオリヴィアの顔がクリアに映り込みまるで鏡の様であった。
その剣を見るとオリヴィアの対する剣術に対する真剣さが分かった。
「ユウリ、危ないから離れてなさい。」
オリヴィアは両手で握った手を利き手の左に持ち帰ると刃先を小麦畑に焦点を絞り構えに入るそれまでの剣筋は美しい物であり、思わずユウリは見とれてしまう。
両目を静かに閉じ精神を落ち着かせ握り締める剣に意識を集中すると空気が変わった。
「王宮剣技【プレイン】」
オリヴィアは呼吸を整えると剣を一度少し引くとそれを反動に勢い良く小麦の茎に向かい剣を水平に斬り振るいスパッと地面から生えていた小麦を切り離す。
刃渡りよりも何倍も遠くの小麦までも一太刀で切っており、オリヴィアの凄まじい太刀筋が斬撃となった。
その華麗な剣技を拝見したユウリは姉に対して尊敬を示す様に両手をパチパチと叩き、憧れの目を向ける。
オリヴィアはそんな妹の目線を気恥ずかしく受け止める。
「おぉ~、しゅごい、一回でこんなに多くの小麦が取れるなんて!」
「まぁ~、道場では私が一番強いからね………道場ではね。」
オリヴィアが通う道場では入門して約半年で道場内で一番剣術に優れていた。
オリヴィアは幼少期から母親のルィーダに剣術の基礎を叩き込まれていた為元よりレベルが高ったとは言え、たった半年で頂点に登り詰めたのは彼女の剣術の才も要因の一つだろう………
「さてと、ユウリ切った小麦を集めたけどこれをどうするの?」
「小麦を取ったらね………じゃじゃ~ん、これを使って脱穀するの!」
ユウリはポケットからある物を取り出しオリヴィアに見せびらかす。
それは女子の命と言われる髪の手入れに使う道具【櫛】であった。
「それは櫛?………なに?髪の毛を手入れしてほしいの?」
「してほしいけど、今回は違うんだよ。これを使って脱穀するんだ!見てて。」
ユウリは切り取った小麦をある程度束にして片手で持つと反対の手で櫛を持ち、もつれた髪を梳かす様に
サァ~、サァ~
と小麦を櫛で梳かすと凸凹した櫛の間に小麦の【穂】の部分が引っかかり櫛が動くたびにパラパラと地面に落ちる。
「へぇ~、面白い様に実が取れるね。」
「にへへ、これ楽しいよ!ねぇねもする?」
「うん。…………ふふっ、楽しい!」
サァ~サァ~
と仲良く二人で無我夢中で脱穀作業を進めること数時間、二人の目の前には脱穀が済んだ小麦が大量に積み重なっていた。
「え~とっ………やりすぎたね!」
「だね」
2人は自分たちが仕出かした目の前の光景に唖然とし冷や汗を流す。
「まぁ~、やった物はしょうがないから全部小麦粉にしようよ!」
「そうね………さて、ユウリ先生!次はどうするの?」
「先生!にへへ、なんかそれいいね!」
ユウリは姉に先生と呼ばれ上機嫌になり次の工程に移った。
「次は家から持って来たザルに穂を入れて………よっと!こうやって後ろに歩きながら高く上げて振ると小麦のくすぐったいお髭さんとかがどっかに飛んで行ってこうやって穂だけが残るの!」
ユウリはオリヴィアにザルの中を見せるとそこには先ほどまであった小麦の髭などの不要な物が無くなり、奇麗な楕円形の小麦の穂の実が残っていた。
「すごい………でも、なんでこのタネみたいな奴だけは風で飛ばなかったの?」
「それはね………重さが関係してるの。小麦の穂と髭さんは重さが全然違うんだ!だからこうやって後ろに歩きながら高く上げるとお髭さんが風に乗ってピュ~って飛んでいくんだぁ!」
「すごいね!………ユウリ私もやっていい?」
「うん!、一緒にやろう!」
再び二人で仲良く作業に集中すると目の前にあった大量の脱穀した小麦の穂が全て奇麗な状態へと変わった。
「よし、全部終わったね!」
「だね!あとはこれを家に持って帰ってとぅとに作ってもらう様に頼んだ魔道具で粉にすれば………にへへ、パンが食べれるよ!」
「パンかぁ~、ユウリの説明じゃ、分からなかったからどんな料理か楽しみだな!」
「うぅ~、ユウリだって頑張って説明したのに………」
ユウリは大好きな姉にパンの説明を十分に出来なかった自分の不甲斐無さで両目に涙が溜まる。
それを見たオリヴィアは必死に慰めに入った。
「あぁ~、分かった!分かった!………ユウリは一生懸命やってくれた。だから泣かない………ほら、抱きしめてあげるから!」
「にへへ~」
オリヴィアの慰めが功を奏し、ユウリは嬉しそうに笑う………がしかし、ユウリが泣き止んでもオリヴィアにはもう一つ大きな問題が残っていた。
この問題は先程の問題とは違い少し解決には骨が折れる物であった。
(ユウリは抱きしめれば問題解決したけど………この大量の小麦どうやって持って帰ろう?)
問題とは目の前に先ほど調子に乗り作り過ぎた小麦の入った大きな袋が3つと小さな袋が1つあった。
オリヴィアはこれを家まで運ぶ方法を必死に考えていた。
(調子に乗って作り過ぎたわね………う~ん、どうしよう?。大きな袋は私が持って小さな袋はユウリが持っても大きな袋が2つどうしても残っちゃうわね。………はぁ~、しょうがない面倒くさいけど一回家に帰ってお母さんに助けてもらおう!)
オリヴィアはどう考えても一度でこの大量の小麦を持って帰る方法が見当たらずに泣く泣く一度家に帰る決意をした………
その時、遠くの方からオリヴィアを呼ぶ女の子の声が聞こえて来た、オリヴィアは聞き馴染のある声の様子であり嬉しそうに声のする方向へ返事を返す。
「お~い!オリヴィア!」
「あ!ロイドとクレーだぁ!お~い!」
ロイドとクレーはオリヴィアの剣術道場の友達である。
ロイドはオリヴィアと同い年の少年であり、鍛冶屋の息子である。
オリヴィアが道場に入る少し前から剣術を学んでいたがオリヴィアが入ってからと言うもの、圧倒的な才能であっという間に自分を越されてしまい気が付けば道内で一番の実力者になっていたオリヴィアに敵対意識を持つようになり【打倒オリヴィア】を胸の内に秘めてる少年
クレーもオリヴィアの同い年で仕立て屋の娘であった。
彼女とオリヴィアの関係は長く4歳の時に【友達が欲しいと思った】オリヴィアが母に連れて行ってもらった広場で出会ったのがきっかけであった。
それから意気投合し今では互いに親友と言い合える仲であった。
クレーが剣術道場に入った理由もオリヴィアがいるのが大きい、
「二人ともどうしてここにいるの?」
「私は久々に黄金広場に遊びに来たの、そしたらロイドとばったり会ったの!」
「そうなんだ!奇遇だね!………で、ロイドは?」
「俺は走り込みしていてたまたま休憩でここに寄ったらクレーに会ってな!………でそういうお前はどうなんだ?」
「へ?私は………あ!そうだ!ちょうどいいわ二人とも少し手伝ってほしい事があるの」
「え?手伝ってほしい?………まぁ、オリヴィアの頼みなら私は断らないはロイドもいいわね?」
「質問の答えになってない気がするが………まぁいい、その代わりに度俺との決闘を受け入れてくれよ!」
「えぇ~、ロイド弱いから嫌だけど………まぁ、手伝ってくれるならいいよ。」
「相変わらず、可愛げのねぇ奴だな!」
オリヴィアは一人の友人と一人の労働力を手に入れると小麦の入った大きな袋の前に2人を案内した、
2人はその光景を見て疑問に思う。
なぜ、オリヴィアは小麦をこんな量集めてるの?
一体、何をしたいのか分からずにいた!
「ねぇ~、オリヴィアこれは何?」
「小麦よ………まぁ、厳密に言ったら小麦の実かな?」
「それは見れば分かるわよ、あたしが聞きたい事はなぜこんなに大量に小麦の実を集めてるのかを聞きたいの!」
「あ~、それはユウリが小麦でパンを作るって言うから集めてたの………そしたら調子に乗って集めすぎて持って帰れなくなってね、その時にタイミング良く二人が通りかかったわけ、いやぁ~、助かったよ。」
「パン?聞いた事ない物ね」
「私も詳しくは知らないけどユウリが美味しい食べ物って言ってたの!」
「美味しい?………オリヴィアはさっきからな何を言ってるの?」
2人は初めて聞く【美味しい】と言う言葉に疑問を持つ、
オリヴィアは二人に美味しいと言う言葉について自分なりの見解で説明する、それを聞いたロイドは美味しいと言う言葉に似た単語を一つ説明し始めた。
「オリヴィアの説明を聞くとその美味しい?って言葉は旧オリエス語のデリセスって言葉の意味に似てるな?」
旧オリエス語とは
東の大国オリエスで昔使われていたその国だけの言語であった、
数十年前に王都から世界中の言語を統一するように指示があり、今となってはあまり使われる事の無くなった言語だった。
その旧オリエス語の中にある【デリセス】と言う言葉はユウリ達が使う【美味しい】と言う意味に近い………と言うか全く一緒の意味を持っていた。
「確かに言われてみれば似てるかも……でもなんでロイドは旧オリエス語を知っているの?」
「なぜって、俺はこの町に来る前にはオリエスにいたからなばあちゃんがたまにオニエス語を使うから知っていたんだ。」
ロイドがここに来たのは2年前の事、この町にあった唯一の鍛冶屋の店主が亡くなってしまい町の鍛冶屋が無くなった時にロイドの父親がその鍛冶屋の弟子だったらしく、代わりにこの町で鍛冶屋を始めた。
そんな2人の会話を聞いていたクレーが少し脱線した話の線路を切り替える様に話を戻した。
「まぁ、おおよそ理解は出来たわ。………で、話題のユウリちゃんはどこにいるの?」
クレーは辺りを見渡しユウリを探すがユウリを見つけ出す事が出来ずにいた、オリヴィアの話を聞くにユウリと共に行動していたことが分かる。
クレーはオリヴィアの家に遊びに行った時に何度かユウリを見たことがあるのでユウリの外見は分かっていた、それにまだユウリは小さいので姉から離れて遠くにいるとも考えられない。
「あぁ~、ユウリならずっと私の後ろに隠れてるわ。………ほら、ユウリ挨拶して。」
「………こ、こんにちわ」
オリヴィアの後ろからユウリが恥ずかしそうにピョコっと顔を覗かせて挨拶すると再び姉の後ろに隠れてします。
「相変わらずの人見知りね」
「だね、慣れたら少しウザイぐらいなのにね」
普段の言動からは理解できないがユウリは超絶人見知りであった。始めて会う人とはすぐに話せずこうして親しい人の後ろに隠れて様子を伺う。
慣れればいつも通り話をする事が出来るが少し期間が空くとふりだしに戻り一から心を開き直さないといけません。
「はぁ~、また一からユウリちゃんの心を開かないとダメなんだ。」
クレーもユウリと会うたびにこうして一から心を開き直していた。
「おい、オリヴィア!そのチビ野郎はなんだ?」
「あ˝ぁ˝?」
ロイドに大切な妹のユウリを【チビ野郎】と呼ばれた瞬間にオリヴィアの顳顬に青筋が走る。
オリヴィアは腰に携えていた剣を引き抜くと剣先を妹の事を侮辱したロイドに向け敵意を向ける。
「ロイド、あなた私と決闘したいって言ったたわね。………いいわ、ここは真剣でやりましょうか。」
「おい、………待てよ、なんでそんなに怒ってるんだ。しかも真剣なって持ち出して、お前真剣持っていいのか俺と同じ9才だろ?」
「なに言ってるの一ヶ月前に私は10歳になったわよ、それに私は3級刀剣所持手帳を持ってるから私は真剣を所持できるの!」
真剣を携帯するには2つの条件を満たす必要があった。
10歳以上であり、刀剣所持試験に合格する必要があった。
試験は【1級、2級、3級】とありそれぞれの試験で合格した者が等級に合わせた剣を所持、使用できた。
オリヴィアが持っている【3級刀剣所持手帳】は刀剣所持試験3級に合格した者がもらえる手帳であり、これを持っていると全長95㎝以下の【剣や刀】を所持できる。
「おい、冗談だろ………俺はまだ真剣持てないのに決闘って、フェアじゃないだろ。」
「………確かにそうねなら」
オリヴィアは近くに丁度良く落ちていた木の棒を2本拾うと一本を自分にもう一本をロイドに渡す。
「さぁ、構えて!………私の可愛い妹をバカにした罪をその身で償って貰うわ。」
「………お前、マジで妹の事になると面倒くさいな………だが、決闘は願ってもない事だ!今回こそは負けないからな。」
オリヴィアとロイドの2人は決闘を始めた。
小麦畑にカンカンと木が弾く音が響く。
そんな戦闘を楽しむ二人とは別に取り残されたユウリとクレーはそんな2人を少し呆れた目で見る。
「あちゃ~、こうなると2人は長いからな。………先に家に行こうか?」
クレーは長年の付き合いでオリヴィアがこうなると長くなる事を
知っていた。
クレーはオリヴィア達を放置して先に家に帰る事をユウリに提案する。
「………うん、」
まだ、恥ずかしそうに下を俯くユウリに対しクレーはゆっくりとユウリに近づきユウリの目の前に立ち膝を軽くたたみ目線をユウリに合わせた。
ユウリが安心できる様に優しく親しみやすい声で優しくユウリに問いかけた。
「まだ少し緊張してる?」と
ユウリはその質問に対し恥ずかしそうに俯いた顔を上げクレーに対しこういった。
「うん、少し久しぶりだったから緊張しちゃった。」
「やっぱりそうか。………なら、やっぱりお姉ちゃん達の戦いが終わるのを待つ?」
「ううん。大丈夫!………少し緊張してたけどユウリはクレーお姉ちゃんの事も大好きだから、一緒に帰ろう!」
「うぅ~、ユウリちゃん!」
クレーは恥ずかしながらもハニカム笑顔のユウリが可愛くて仕方ないのかユウリを優しく抱きしめる。
ユウリは『にへへ~』と嬉しそうに笑い始めた。
その顔を見たクレーは『もう大丈夫そうね』と呟きユウリの心を開く事に成功した。
クレーは小麦が入った大きな袋をお持ち、ユウリは小麦が入った小さな袋を持って決闘する2人にクレーが『先に帰っとくよ』と言い、
2人で仲良く、ユウリの家へと帰っていった。
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