第3話
こうして僕の高校生活の楽しみも失われ、学校に行くのも憂鬱になっていた。
嫌なことを思い出してしまったなと、つい溜息が出てしまう。
もちろん仲の良い友達はいるが、それでも一番楽しみにしていたことだったこともあり、僕にとっては悲しい以外の何でもない。
当然、しばらくは授業の内容すら頭に入ってこなかった。
これからどうすればいいのだろうと思いながら、高校二年生の夏休みを迎えてしまいそうになっている。
きっと卒業まで引きずってしまうだろうな。
その時はその時でいいが、それでもずっと引きずっているのは少々恥ずかしいような気がする。
きっと誰かは僕に言うだろう。「それなら自分で再び部活を立ち上げたら?」と。
僕だって一度は考えた。しかし現実は残酷だ。
廃部と告げた先生に掛け合ってみたが、当然再び立ち上げることは無理だと断られてしまった。例え部員を確保できたとしても、一度廃部になった部活動を再度立ち上げることを、学校側は許可しないとのことだった。
部員を確保することならできるが、許可が出ない限り正式に活動をすることができない。
それは疎か、学園祭で発表する際の申請も通らない。
部活動を楽しみ、時には苦しい思いをし、そして学園祭で発表するのが僕の夢だったのに、それが叶うことはない。
自分で言うことではないが、コミュニケーション能力は低いほうではない。部員なんてすぐに必要な人数確保できるだろう。
それでも、例え数十人集めたとしても、学校側から許可を得ることができない。
これほどにも悲しいことがあるだろうか。
今後もこの学校に入学してしまったことを後悔し続けるだろう。
君とまたあの場所で。 赤坂 葵 @akasaka_aoi
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