八日目の朝

そもそも楽園とは何処に在るのか。

宗教に興味が希薄な日本人達も恐らく察しは付くだろう。

そう。

それはこのに他ならない。

そうでなければいけないし、その筈だった。


では原始のアダムイヴは何処へ追放されたのだろう。まさか宇宙とは言えまい。

この地球は楽園ではなく、監獄だったのか。


神に与えられた生命と運命をたがえた恋心がそうさせたのか。

楽園に潜む禁断の果実…それは智慧。

人は知識を持たず神と人間、性別を認識せず生き永らえる方が幸せだったのだろうか。

その幸福感は擬物まがいものか。

動物達のように無垢で従順、自然の成り行くまま生命を育む…いや、神は人間の繁殖すら望んでいなかった。


何せ神が唯一恋心を抱いた相手は他ならぬイヴ

人間は神に愛された。

神だけが持ち得る特別な感情と欲求によって。



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