2-8.夏季休暇
海だー!!!
ビバ!水着回!
セーナの水着姿が眩しすぎるぜ!
私の水着子供っぽいんだけど!
これじゃなきゃだめ?そうすか。
結局王都に水着なんぞ無かった。
まあ、この世界にプールなんて無いし、王都の近くに海ないし。
セーナがいつの間にか海辺の町について情報を集めてくれたので、
指示されるまま飛んできた。
いい加減セーナを抱えて飛ぶのは体格差的にきついんだけど!
レベルが上って魔力量増えたし、私からパクった魔力回復の指輪もあるんだから、自分で飛べばいいのに。
今回みたいに戦闘に行くわけじゃないなら魔力の温存も必要ないでしょ?
嫌?なんでわがまま言う時はその一言で済ますの?雑すぎない?
この世界に海水浴文化があって良かった。
まあ、ゲーム中にも水着回あったしあるとは思ってたけど。
ゲームに登場した無人島まで飛んできたので、周囲には誰もいない。
私達二人だけだ。
セーナの水着姿を他人に見せるわけにはいかないしね!
二人でしばらく遊び倒した。
夕方になり砂遊びに熱中していたら、
セーナがいつの間にか釣ってきた魚を焼いてくれた。
至れり尽くせりだね~
その日はそのまま泊まっていき、
翌日は海辺の町で海の幸を食べまくった。
屋敷に帰ると、私を見るなり激怒した父から久々にお説教されることになった。
日焼けでこんがり焼けていたのだ。
なんで一緒に遊んでたセーナは真っ白なままなの?
対策してた?なんで教えてくれなかったの?
たまに意味も無くいじめるのやめてくれない?
その日は恒例のベットダイブで眠りについた。
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遂に、魔力増幅の指輪があるダンジョンに来た。
このダンジョンも洞窟だが、かなり通路が狭い。
飛んで逃げるのは難しいだろう。
セーナを先頭に二人で歩いていく。
道を知っているのは私だけだが、戦闘も探知もセーナ任せなので仕方ない。
今回は出会う魔物を全て倒していく。
私も風の刃で援護しながらついていく。
最初の頃は問題が無かったが、
途中からセーナでも一撃で倒せない魔物が出てくる。
進んできた距離を考えるとまだまだ先は長いはずだ。
この時点で苦戦するようであれば、
殲滅しながら目的地まで向かうのは難しいだろう。
さらに少し進んでみて、まだまだ敵は強くなっていくようだったので、
一旦脇道に逸れて、このあたりの魔物を倒してレベルを上げていくことにする。
今回の探索で指輪を手に入れるのは無理そうだ。
その事を伝え、しばらくレベル上げをしたら帰ろうと提案をすると、セーナに猛反対された。
いつもは慎重で私を止める側なのに、変な時だけ負けず嫌いだ。
結局私が折れてもうしばらく様子を見ることにする。
セーナは魔力を温存するために、一撃で倒せなかった分は刀で仕留めるようにしていった。
逆に私は援護をやめて、魔力温存に務める。
最悪セーナを抱えて飛んで離脱するしかない。
この狭い洞窟をあまり長い距離は飛べないだろうけど、
幸い改善を重ねた風の繭のお陰で、壁に激突したくらいなら即死は無いだろう。
念のため魔法少女の服に着替える。
と言っても上に着ていた服を脱いだだけだけど。
なんで重ね着すると効果無くなるんだろう?
妙なところにこだわりを見せないで欲しい。
この服はサイズは勝手に合うし、(私自身のサイズは変わってないけど)
ダメージを受けても勝手に修復されるし、汚れも消えるし、謎が多すぎる。
羞恥心さえ無ければ常時身につけていたいくらいだ。
なんか体感温度まで調整されてるし。快適なんだよな~
最近セーナとの模擬戦ではこれ着てないと危ない。
お陰でかなり機能が判明した。(あとちょっと慣れてきた)
屋敷の裏庭でこれ着て模擬戦してたら父様にブチギレられたので、
最近の模擬戦は適当な場所に飛んでいくことにしている。
毎回外で着替えるわけにもいかないので、殆ど常に下に着ている状態だ。
汚れない下着とでも思っておこう。
しばらく戦闘を続けていると、
セーナはコツを掴んだのか的確に急所を狙い撃ち、また一撃で倒せるようになった。
これなら極端に強い魔物が出てこなければ、しばらくは大丈夫だろう。
先に進んでみる事にして、先程までよりも慎重に進んでいく。
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