1269 眞子として生きて行く上で

 可愛い物のカテ違いの話から、崇秀に対する話に移行。

そこで眞子は、奈緒さんに目一杯惚気るのだが、それ故に自然と「アッチ関連の話がどうなってるのか?」って会話に変わって行き……


***


「えぇっと、あの、その……」

「あぁ、ごめん。そんなに言い難いんだったら、別に良いよ。無理に話さなくても良いから。まだ、そういうの恥ずかしいよね」

「あぁ、いえ、実は、そうじゃないんですよ。別に恥ずかしい訳じゃないんです」

「そうなの?じゃあ、なんで言葉を濁したのよ?」

「いや、それがですね。昨晩、奇跡的に、そう言う機会に恵まれてですね。私も安全日だったもので、崇秀さんに頼んでみたんですよ。そしたらですね」

「そしたら?……なに?まさか断られたの?もしそうなら、仲居間さん、ちょっと許せないなぁ」


あぁ、怒らないで下さい。


そう言う問題じゃないですから。



「あぁ、違いますよ、違いますよ。崇秀さんは、なにも言わず、ちゃんと私を受け入れてくれましたよ」

「そうなんだ。だったら、なにがあったのよ?」

「はい、実はですね。非常に情けない話なんですが。崇秀さんに問題があるんじゃなくてですね。これ……私の問題なんですよ」

「眞子の問題?……そう言うって事は、行為中に、なんかあったの?」

「あぁ、はい。……私が破瓜に堪えられませんでした」

「破瓜?なになに?処女膜を破られるのが、そんなに痛かったの?」

「はい。痛かった処か、激痛が走って、体が真っ二つになるかと思いましたよ」

「えっ?そう……なんだ」


あれ?

なんか不思議そうな顔をしてるけど、奈緒ネェは、そんなに痛くなかったんですか?


あれって、無茶苦茶痛くないですか?



「あれれ?奈緒ネェは痛くなかったんですか?」

「言う程はね。そりゃあまぁ、多少は痛かったけど。眞子が言う程の強烈な激痛までとまではいかなかったね。なんせ私の最初の人って、結構、手馴れた人だったから」

「あれ?でも、崇秀さんも上手いですよ」

「あぁ、そっかぁ。仲居間さんも、相当な手錬だよね。だったら、なんで、そんなに痛いんだろ?アンタ、ちゃんと愛撫して貰った?」

「あぁ、はい。そりゃあもぉ、丁寧に愛撫てくれましたよ。お陰で何回もイカされましたし、意識が朦朧とする程、濡れてたんですけど。それでも、目が覚める様な痛みで、現実に引き戻されちゃったんですよ」

「そうなんだ。ひょっとして眞子って、膣口が狭いの?」

「あぁ、はい。私が泣きじゃくってる時に、なんか、そう言われた記憶が有りますね」


情けなかったです。

あれ程、情けない目に遭ったのは、生まれて初めてですよ。


自分で誘って置いて、大好きな人を迎え入れてあげられないなんて『なんの為に存在するのか?』って、自分に疑問すら感じましたよ。


ホント……情けないの極みでした。



「そっかぁ。それは大変だったね。けど、別に、急ぐ様な事でもないから、ゆっくりしても良いと思うよ」

「それは、そうなんですけどね。そこに至るまで、自分ばっかり気持ち良くして貰うのも、なんだかなぁって感じなんですよね」

「じゃあ、イザって言う時は、オッパイに挟んでしてあげるって言うのは、どぉ?眞子はオッパイが大きいから、それぐらいなら出来るでしょ」


あっ……その手が有りましたか!!

あの時は、瞬間的にフェラチオしか思い付かなかったですけど、私にはオッパイって立派な武器もあったんですね。


スッカリ忘れてました。


けど、結果的には、気持ち良く口内射精をして貰ったんだからフェラも有りですよね。

だから、またダメだった時は、またしてあげよっと。

今度はオプションとして、オッパイに挟んでからしてあげますよ。


バージョンアップです。



「そっ、そっ、そうですね。そっ、そっ、その手が有りましたね」

「うん?なに、その変な動揺わ?その様子じゃあ、アンタ、また、なんかしでかしたんでしょ」

「しっ、してませんよ。なっ、なにも、おかしな事はしてませんよ」

「嘘言わないの。顔に書いてあるわよ。絶対になんかしたでしょ」

「あぁ、はい。あの、なんて言いますか。……フェラチオを、少々……」

「ブッ!!アンタ、いきなり、ソッチに行っちゃった訳?」

「あぁ、はい。その時点じゃ、それ以外、なにも思い付かなくて、咄嗟に……」


でもでも、これって結構、自然な行為なんじゃないですかね?

そう言う時の恋人同士なら、有り得る行為だと思うんですが……ドン引きする様な話じゃないですよね。


これって、美樹さんっぽくないですよね?



「あぁっそぉ。……でも、それってさぁ。眞子にとったら、結構ハードルが高かったんじゃない?」

「えぇっと、そうでもないですよ。別に自然でしたけど」

「そう……なんだ。自然なんだ」


なんで?なんで?奈緒ネェだってするじゃないですか?


なのに、なんで、そんな言い方するんですか?



「えっ?えぇ~~~っ!!だって、それ以前に、崇秀さんは、私のアソコを舐めてくれたりしてるんですよ。なら、それぐらいしても、罰は当たらなくないですか?」

「まぁそうだけど……それってさぁ、違和感なしなの?」

「あぁ、はい。全くもって無しですね。それに、ちゃんと口の中に出して貰いましたから」

「ブッ!!マジで!!」


あの……言いたい事は、なぁ~~んとなく私にも解ってきましたよ。

元男の私が『よくもまぁ、そんな真似が出来たもんだ』って思っちゃったんですね。


だけど、それは別に、おかしくは無いと思います。

普通なら『気持ち悪くて出来ない筈』と判断してもおかしくはないですしね。


でもですね。

その余計な感情を、私自身が、いつまでも持ち続けていたら、本当に一歩先にすら進めなく成っちゃうんで、出来る限り頑張ってるんです。

私が、向井眞子である以上、絶対に向井眞子として、崇秀さんに接し続けるべきですからね。


それに私自身も、女性として崇秀さんに愛され続けたいですし……


此処、解りますかね?


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


今回のお話は、一生懸命眞子として生きようとする眞子にとっては、少し可哀想な話に成ってしまいましたが。

矢張り、奈緒さんは、眞子の元の人物を知ってるだけに、どうしてもそう言う風に想っちゃ部分があってもおかしくはないと思います。


まぁでも、そろそろ、倉津君と眞子を分けた考えを持たないと、いつまで経ってもそういう目で見ちゃいますので、本格的に「眞子と言う存在を認めてあげる事が必要」な時期に入ってきているのかもしれませんね。


さてさて、そんな中。

眞子としても、奈緒さんにちゃんと認めて欲しいでしょうから。

次回は、その今ある自分の気持ちを、正直に奈緒さんに伝えて行く感じに成りますので。


良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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