1225 一時間半も職場放棄をかました理由

 ステラさんとの会話も一旦は終了。

そのタイミングで、1時間半も職場放棄をかました例の2人が戻って来たのだが……一体、彼らは何をしていたのか?


***


「オイ、コラ、テメェ等、一体、これはどういう了見だ?なに平然と1時間半も職場放棄してやがんだよ。なめてやがんのか?」

「待って、待って、今回はウチが悪いねん。遅なったんは、ウチのせいやねん」


おや?よく見たらチビ太の奴も、まだ一緒に居たんだな。


あまりにも小さくて、目に止まらなかったぞミクロウーマン。



「あぁ?そりゃあ、一体、どう言うこったよ。それに真上さんはどうした?」

「うん?あぁ、真上やったら、奈緒ネェちゃんの所に置いて来たで」

「……っで、オマエは、なにをしてる訳?なんで、こんなに遅くなった訳?」

「あぁ、いやな。そないに大層な話やないんやけど、実は鮫島のオッサンと、桜井のオッサンな、元高校バスケの有名な選手やってやん。ほんでウチが、ちょっと話をしてもろうてたら、こんな時間になってもぉてん。それだけの事やねんけどな」


殴ったろか?

つぅか、なんだその自分の欲に塗れた理由は……


……けどあれだな。

こうやってあのアホ2人が帰って来るのが遅くなったからこそ、嶋田さんや、椿さんとも、久しぶりにゆっくり喋れた訳だし。

ステラとも楽しい時間を過ごせたんだから、それも、そんなに悪くもねぇか。



「ったく、オマエだけは」

「だから許してな。心の広いオッサンやったら、許してくれるやんなぁ」

「あぁ、そうですか。じゃあ、もぉ許してやんよ」

「ほんま?」

「あぁ。その代わり、今日1日、家に帰るまで、オマエ、標準語で、お淑やかな女の子でいる事な。これ、交換条件な」


欲望には欲望を!!


って言うか。

『お淑やかなチビ太が見てみたい』ので、許す為のこういう交換条件を出してみた。


なので、マジでただの欲望だ。

若しくは、さっきサッサと去りやがった、オマエへの罰ゲームとも言うがな。


復讐の時来たりだ!!



「うん?なんや、そんなんで許してくれるん?解ったわ。ほんだら、鮫島のオッサンも、桜井のオッサンも、はよ業務に戻り」

「……良いのか?」

「構へんよ。後の事は、ウチにドンと任しとき」

「そうか。……それはそうと倉津、迷惑掛けたな」

「へっ?あぁ、いや、別に良いけどよぉ」

「そうか。じゃあ、行くぞ桜井」

「うぅっす」


あれ?

鮫島や、桜井の話なんかより、チビ太の奴、そんな器用な真似が本当に出来るのか?


オマエって、関西弁しか喋れない生き物なんじゃねぇのか?



「ほな、早速始めよか、オッサン」

「嘘?マジで出来る訳?」

「ふふっ、当然やんか。ウチを誰やと思うとるんよ?但し、自分の言うた言葉に後悔しなや」


はい?後悔ってなんだ?


なんで俺が、自分の欲望を叶えるだけの話なのに後悔するんだ?


そう思った瞬間。

チビ太は、一旦、顔を隠す様に俯いてから、天使の様な満面の笑みを浮かべて……



「さっきはありがとう、倉津君。優しいね。そんな倉津君、大好きだよ♪」


グハッ!!なんじゃこりゃあ!!

血反吐が出るぐらい可愛いじゃねぇかよ!!


元々見た目が愛らしいだけに、破壊力満点だな!!


なんちゅう威力だ。


相手がアホのチビ太だって解ってるのに、情けなくも、今の一撃だけでチンコ勃っちまったよ。


これを続行させるのは、かなり危険だぞ。



「あぁ、いや、悪かった。もぉ許してやるから、止めてくれ」

「どうして、そんな事を言うの?倉津君は、こんな神楽は嫌い?」

「いや、あの、お好きなんですけども。お好きなだけに、チビ太さん止めてくれ」

「チビ太?それって……誰の事?」

「あぁ、いや、飯綱さん」

「あっ、そっか。小さいから、私の事か。ふふっ……チビ太か。なんか可愛いね」


止めてくれ。

暴言魔皇女のチビ太のクセに可愛すぎるぞ。


しかしまぁ、これ程の変化を瞬時に出せるなんて、本当に女は魔物じゃな。



「GIVE・UP」

「プッ!!なんやなんや、この程度でチンコおっ勃ててGIVE・UPかいな。……ホンマ、ショボイなぁ」


うんうん。

やっぱりチビ太は、普段通り、下品な方が良いな。


演技だと重々承知してても、この途轍もない破壊力はねぇわ。



「まぁ、そう言うなよ。オマエって、意外と可愛いかったりするんだからよぉ」

「ウチが可愛いやて?そんなん当たり前やんか。今更なに言うてんねん、アホちゃうか?目ぇ噛んで死ね」

「うわっ!!自覚してやがる。ヤナ感じだなオマエ」

「なんてぇ?そんなん言うんやったら、またやるで」

「ヤメとけ。あれをやり続けられたら、俺のチンコがもたん」

「うわっ!!このオッサン、女の子に向ってチンコとか言いよる。最悪なセクハラ親父や」


はぁ?


いやいやいやいや!!

オマエだって、さっきからチンコチンコって、モロに言ってたじゃんかよ!!


つぅか!!オマエの方が、俺よりも、先にチンコって言ってんじゃねぇかよ!!


汚ねぇなぁ。


まぁつってもな。

此処で下手に『汚ねぇ』なんて言っってもだな。

どうせ『汚くない』って定番のオチが返って来るのがオチだから、敢えては、なんも言わねぇけどな。


オチ要員は、丁寧にお断りだ。


そう言う役回りは、全部、山中にくれてやる。



「はいはい、最悪で、すんませんなぁ、お嬢さんや」

「うん、よぉよぉ知ってるで。オッサン、最悪の極みやもんな」

「やかましいわ!!このミクロウーマン」

「ミクロウーマンちゃうわ!!ちゃんと身長に、m(メートル)も、cm(センチメートル)も付いてるわ!!」

「うん?声はすれど、姿が見えねぇな。何所に行きやがった?」

「オッサン、一回思いっ切り殴ったろか?どうやらマジでシバかな解からんみたいやな」


うん、殴るのはヨセ。

なんか知らねぇが、オマエからは、ステラと同程度のパンチ力の臭いがする。


グラップラー刃牙の登場人物じゃねぇんだから、東京ドームでKOされるのは、お断りだ。



「ポンコツ。そちらの方は、どなたですか?」


うん?この間のカラオケの際に逢ってる筈なんだが……

まぁけど、あれだけ人数が居りゃあ、出会わない人間が居ても、おかしくはないか。


若しくは、チビ太がミクロウーマンだから、見えなかったって線も考えられるしな。


まぁ、後者だと考えるのが順当だろうな。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


鮫ちゃんと桜井さんが一時間半も職場放棄をかました理由は……飯綱ちゃんのせいでしたね(笑)


ホント欲望に忠実を言いましょうか、なんと言いましょうか。

普段はシッカリしているのに、バスケの事に成ると盲目に成ってしまうみたいです。


まぁそうは言っても、自分の失態は、そうやって他人のせいにせず自分で補ってる訳ですから、こう言った面は意外とちゃんとしてるのかもしれません。


倉津君も、ある意味、満足してた訳ですしね(笑)


さてさて、そんな中。

今度はステラさんが、そんな飯綱ちゃんに興味を持ったようなのですが。


これは、この2人が2人なだけに、なにが起こるか解りません。


なので次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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