望遠鏡

佐々木十四

望遠鏡

眠っているときにする無理やりなキスはざらざらとする雪の感触


咀嚼した肉片だったものたちは例えばごめんねみたいなものと


避雷針でいることへの不条理に涙を僕は涙を流します


スマホで見るニュースにいつか君の顔載ってしまったら にく食べに行こ


表立って言えてないことをポストマンは知らない5月でも輝いてる


予告の怪物の信憑性の無さ ありえんくらいはしゃいだデート


タバコ辞めるならモテるよ お前らが評価してる間に星に


関西弁と僕の方言とでは違う所在、歌はここにあるのに


チョコレートはいつも冷凍庫 やっぱりさ変化って怖いよねそーだよね


踊りたい踊りたい君 でもいつかは忘れちゃうでしょほらUNOだって


僕が僕でいるために金を払ってる リップサービスは貰っておく


繰り返す言葉勿体無さを得る否定してたい否定してたい


自転車の籠に空き缶分かりやすい目印は僕じゃない誰かのだ


あの青い教室はいつ見てもキラキラしててさ いつかは癒えてさ


笑わせてあげるね僕が、その笑顔跳ねて僕ではない何処かへ


カレンダーの赤い部分だけ踏んでいたい、落ちたらマグマだかんね


親よりも金を稼いでも勝てなかった上背、背中にのった猫みたいな過去


落としましたよ(きっともう手に入らないくらいの優しさだったはずだ)


朗らかな放課後クラブ目を凝らすと見える浮標 凪いでいるはず


君がいる東京に向け覗いてみる新しい君がぼやけているだけ

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望遠鏡 佐々木十四 @sasakijushi

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