第5話 神の国へ
嵐が止み、一面湖に囲まれていた。
湖の一箇所に、緑色の芝生の陸地があった。
そこにドラゴンがいた。
「なんだ。アーリー。誰を連れてきたんだ?」
ドラゴンが言った。
「僕の友達。神の国へ連れてってくんろ」
「ふん。神の国へ行ってどうする?」
「長年の夢です。ぜひ行ってみたい。どうか連れてってくれ」コングが言った。
アーリーは陸地に下り、皆をおろした。
「帰ってこられないかも知れないぞ」とドラゴン。
「え!帰ってこられないの?」ちいが心配した。
「ぼ、僕は王子だから、帰れないのは・・」
「コング。大丈夫か?どういう所なんだ?」
ジルも心配そう。
「行くのか?行かないのか?」ドラゴンは急かした。
「大丈夫だ。みんな、信じてくれ。とても素敵な所だと思う」
「せっかくここまで来た。俺は行く」とジル。
「ぼ、僕も行く!」
「わ、私も!」
「よし。俺の背中にみんな乗ってくれ」ドラゴンが言った。
ジル、キュー、ちいはドラゴンに乗った。
コングが最後ドラゴンに乗った。
「あれ、なんか手足がムズムズする」
コングの手足は真っ赤になった。
「まさか、ドラゴンアレルギー?」ジルが言った。
「ちょっと、すまん」コングがドラゴンから降りた。
「気の毒だな。お前は帰ったほうが良い」ドラゴンが言った。
「ま、待ってくれ!か、かゆい!」
「諦めろ。ドラゴンアレルギーのやつはたまにいる」
ドラゴンは羽ばたいて、飛び去ろうとしている。
「くそ~!」コングは真っ赤になった手足をジタバタした。
「そうだ!アーリー。お前、あのドラゴンを追え!頼む!」
「そ、そんな~僕が~」
コングはアーリーに飛び乗った。
「行け!ドラゴンを追うんだ!」
「分かったよ~」
ドラゴンがすごいスピードでワープ飛行に入ろうとした。
「や、やばい。ワープする!」アーリーもドラゴンに近づき、ワープ飛行した。
「ふん。アーリーか。俺について来られるか?」ドラゴンが言った。
ドラゴンとアーリーは長いこと飛んだ。
黒いブラックホールのような渦が見えてきた。
ドラゴンは渦に向かって、突き進んだ。
「うお~!体がバラバラになりそう~」アーリーは踏ん張った。
ドラゴンとアーリーは渦の中に入った。
「きゃ~!」
「うわ~!」
ジルとキュー、ちいはドラゴンにしがみついた。
アーリーに乗っている。コングもしがみついた。
「ここは?」キューが目を開けた。
巨大な神殿のような建物がある。
ひとけはなく、薄暗い。
「キュー。大丈夫?」ちいも無事だった。
「大丈夫か。二人とも」ジルもいた。
「アーリーのやつ。ついてこられたか?」ドラゴンが言った。
アーリーとコングはまだ飛んでいた。
「う~。もうやだ~ぼく~」
「頑張れ!アーリー。もうすぐだ」
アーリーはぼろぼろになりながら、ドラゴンのいる神殿の前に追いついた。
「お!みんなになんとか追いついた!」コングが言った。
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